シネマに包まれて-映画祭報告

presented by 河北新報

(1)巨匠、実力派の新作そろう/コンペにSABU監督の「天の茶助」

2015/02/10

2015berlin_p_01_01.jpg 第65回ベルリン国際映画祭が2月5日から開幕しました。今年の話題は何と言ってもヴィム・ヴェンダース、ウェルナー・ヘルツォークというドイツを代表する二大巨匠の作品が揃ったことでしょう。加えてテレンス・マリック、ジャファール・パナヒといったベルリンやカンヌで最高賞の受賞歴のある監督の新作が話題を呼びそうです。

 日本からはSABU監督の『天の茶助』がコンペにエントリー。ベルリンは日本との関係が深く、毎年、様々な日本映画が上映されています。SABU監督の作品もこれまで7本が紹介されていますが、すべてフォーラム部門が中心で、コンペには満を持しての登場になりました。昨年は山田洋次監督の『小さいおうち』で黒木華さんが女優賞を獲得しています。地元にファンの多いSABU監督の一風変わったファンタジーが、ダレン・アロノフスキー監督を長とする審査員にどのように評価されるか楽しみです。

2015berlin_p_01_02.jpg 今年のオープニング作品はスペインのイザベル・コイシェ監督の『誰も夜を望まない』。今は国際派女優と言っていい菊地凛子さんが、探検家の夫を捜しに北極にやって来たジュリエット・ビノシュを助けるイヌイット役で出演していましたが、土曜夜にコンペ外特別招待作品として上映されたビル・コンドン監督の『ミスター・ホームズ』にも、最近はハリウッドでの活躍が中心となった真田広之さんが出演していました。『ミスター・ホームズ』は、コナン・ドイルが創作した名探偵シャーロック・ホームズを主人公に、90才を越えた老ホームズが、遺恨を残した事件の真相を解き明かすというもの。真田さんは終戦直後の日本を訪れたホームズを原爆の傷跡の生々しい広島に案内する男を演じています。

写真上は、毎日公式上映が行われる主会場のベルリナーレ・パラスト。
写真下は、『ミスター・ホームズ』の記者会見の模様で、右から真田広之、ローラ・リニー、監督のビル・コンドン、子役のマイロ・パーカー、イアン・マッケランの各氏です。

(齋藤敦子)