シネマに包まれて-映画祭報告

presented by 河北新報

(5)罪の意識描く/深田晃司監督の「淵に立つ」

2016/05/18

2016_05_01cannes_photo.jpg 映画祭4日目の14日夜、ある視点部門で深田晃司監督の『淵に立つ』の公式上映がありました。今年コンペに日本映画は1本もなく、ある視点部門に『淵に立つ』と是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』の2本がエントリーしています。

 『淵に立つ』は、鉄工所を経営している家族のもとに、夫の古い友人が現れ、住み込みで働き始める。謎めいた男は夫の古い友人で、実は刑務所を出てきたばかり。男の登場で平和だった家族の生活が脅かされて...、というストーリーです。夫を古館寛治、妻を筒井真理子、夫の友人を浅野忠信が演じています。妻が敬虔なキリスト教徒で、幼い娘にオルガンを習わせているところから、フランス語の題名は『ハルモニウム』(オルガンのこと)となっていました。登場人物の1人がキリスト教徒ということから、日本映画には珍しく、罪と罪の意識についてを扱った、とても深い作品でした。

 写真は、ある視点での公式上映の後、会場のホールで行われた取材のときのもので、左から古館寛治、深田晃司、筒井真理子、浅野忠信の各氏です。

(齋藤敦子)