川柳(2/9掲載)

【水戸一志 選/評】

◎湯治は、昔から庶民が日ごろの疲れを癒やす温泉旅行。農村部では、布団や食器まで持参して、自炊しながら安い費用で命の洗濯をした。黙って入湯税も払ってきた。この、ささやかな楽しみにも網を掛ける新税が、即決されそうだ。温泉で風邪をひきそう。

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◎ 宿泊税湯治楽しみ遠くなる  (石巻市北上町・那須野六男)

  世界中ばい菌戦争はじまって  (石巻市向陽町・佐藤功)

  寒中に桜談義で盛り上がる  (石巻市あゆみ野・日野信吾)

  鬼ごっこみたいに総理逃げ回り  (仙台市青葉区・吉田真一)

  暖冬のしのぎやすさにある不安  (東松島市矢本・菅原れい子)

  古女房新しいのは白髪だけ  (東松島市矢本・奥田和衛)

  孫の年知りてわが身の年数え  (石巻市水押・小山信吾)

  三十三歳もうよりまだの勝ち力士  (石巻市蛇田・菅野勇)