コロナ

 現在、我が国は目に見えない「新型コロナウイルス」( new coronavirus / COVID-19 )に脅かされ、感染者が見つかるにつれ大きな社会問題になっています。

 「コロナ」という言葉に初めて接したのは、高校の地学の授業でした。「皆既日食の際に、黒い太陽の周りを取り巻く真珠色に淡く輝く部分」と習った記憶があります。corona の語源は、ラテン語で「王冠」を意味する corona。英語で「王冠」はおなじみ crown ですが、これも語源は同じく corona。

 シェークスピアの「ハムレット」や「リチャードII世」などの史劇には王の戴冠の場面が数多く登場しますが、「戴冠式」は英語で coronation(コロネーション)と言います。また、ルーブル美術館の中でも最も大きな絵画とされるジャック・ルイ・ダヴィッドの傑作「ナポレオン一世の戴冠式」(10メートル×6メートル)は、フランス語の原題が" The Coronation of Emperor Napoleon I "と英訳されています。

 corona を漢字一文字で表せば「冠」ということでしょうか。例えば、「冠状動脈」のことを英語で coronary artery(コロナリー アーテリー)、また「飾り冠」を coronet と言います。

 感染は海外でも大きな広がりを見せています。3月8日のイギリスの大衆紙「ディリー・メール」紙は次のような大見出しを載せました。

 " Visit The Elderly Now "「おじいちゃん、おばあちゃんを訪れるなら今!」

 高齢者は外部との接触を控えるようにという要請が出される動きがあるからです。3月6日の時点で116人の感染者を出しているこの国も対策に必死。

 " Enough is enough! "「もうたくさん!」 とにかく一日も早い終息を祈るのみです。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)