0622.JPG <気仙沼を出港して1カ月半、怒られっぱなしの毎日で迷惑をかけてばかりです。つらいことは多いですが、必ず乗り越えていきます>
 気仙沼市の遠洋マグロ漁業会社「臼福本店」に15日、オーストラリアのフリーマントル沖で操業中の「第8昭福丸」(409トン)から電子メールが届いた。
 送り主は初航海に挑んでいる今原隼人さん(23)=宮崎県出身=。派遣社員として働いていた自動車工場で雇い止めに遭い、マグロ船を志した。
 「悩みや焦りも多いだろうが、頑張ってほしい」。専務の臼井壮太朗さん(37)は1万キロ離れた海に思いをはせた。

 未経験の若者が乗船するのは数年ぶり。国際減船などの困難に直面する地域で、久しぶりの明るい話題だった。昭福丸は4月27日、大勢の人に見送られ、港を出た。
 「この地域のマグロ漁業への期待をあらためて実感した」と臼井さん。航海の長期化や操業拠点の海外移転などで急速に薄れた地域との結び付きを、取り戻したいと考え始めている。
 お年寄りから子どもまで、地域の人が見送る「出船」の光景はかつて、日常だった。「乗組員の士気が高まるし、新たな観光資源にもなるはず」。臼井さんは入出港情報を事前にPRする仕掛けを関係機関に働き掛けている。

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