NIEQ&A(4)「NIE」と「新聞教育」の違いは?

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Q4:「NIE」は,古くからある「新聞教育」とどこが違うのでしょうか?

A4:「NIE」は,教員と新聞社が協力して,教育の場で新聞を活用する活動のことです。新聞社にとっては,将来の読者を育てることにもつながります。狭い意味でNIEを定義するならば,「日本新聞協会加盟の新聞社等が発行する一般紙を利用した教育活動」と言えるでしょう。代表的な例としては,各教科や領域において一般紙を補助教材として使ったり,日常的に記事をスクラップしたりする活動が挙げられます。しかし,最近は新聞づくりや新聞機能学習も含めた幅広い内容で,NIEとしての実践が工夫・展開されています。したがって,NIEと新聞教育の活動内容をあえて区別する必要はないものと考えます。
 「新聞教育」は,NIEが提唱されるずっと前の昭和20年代から教育現場で行われてきました。特に新聞づくりが盛んで,現在毎日新聞社と全国新聞教育研究協議会(全新研)が共催で行っている「全国新聞コンクール」がスタートしたのは,戦後間もない1951年だそうです。全新研の第1回大会は,1958年8月に東京で開催されました。全新研では,もともとは新聞づくりを活動の中心としてきましたが,第30回の東京大会で「NIE運動」が初めて提唱されました。近年になり,新聞教育の3分野として,「新聞づくり」・「新聞利用学習」・「新聞機能学習」が提示されるようになりました。全新研では,「新聞利用学習」を「狭義のNIE」として位置づけています。
 全新研の第32回宮城大会(平成元年)の研究主題は,「集団を高め,心豊かな子どもを育てるための新聞教育を求めて」となっており,サブテーマDとして「NIE運動-新聞を生きた教材として活用する授業の研究-」と記されています。主題からは,特別活動のねらいの意味合いが色濃く出ています。それに対して,第43回神奈川・横須賀大会(平成12年)の主題は,「自ら学ぶ・生きる力を培う新聞教育-新聞づくり・NIEを通して総合的な学習へのアプローチ-」,第52回横浜大会(平成21年)の主題は,「心を育て心をつなぐ新聞教育-コミュニケーション力の深化-」となっています。新聞教育が教育活動全体に大きくダイナミックに関わるようになってきていることがわかります。
 私自身は,新聞づくりがきっかけでNIEにも興味を持つようになりました。教員になって2年目からこれまで,学級を担任した年は必ず学級新聞をつくりました。私の場合,生活班で毎週交替しながら週刊で発行しています。クラス全員が書き手と読み手を経験するので,学級新聞への関心も高く,熱心に書いたり読んだりしています。他に,学習新聞(個人新聞)をつくることもあります。こうした経験から,私の場合「新聞教育」=新聞づくりというイメージが強かったのですが,NIEにも取り組んでいくうちに新聞教育とNIEがすっかり重なるようになりました。

仙台市立黒松小学校 教諭 今藤正彦


このブログ記事について

このページは、宮城県小学校NIE実践グループが2009年8月 7日 10:52に書いたブログ記事です。

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