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(下)訴訟/医師1000人で最多の12.4件
若手医師が産婦人科を敬遠する理由の一つに、訴訟リスクの高さが挙げられる。お産をめぐる訴訟の多さは経験豊富な医師にも心理的な重荷となり、「産科離れ」を加速させている。
最高裁のまとめによると、医療訴訟の新規受理件数は2005年は999件と前年より1割程度減ったが、1996年以降は増加が続いていた。
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(上)周産期死亡率と妊産婦死亡率/医療が向上 大幅に改善
出産にかかわる母子の安全を測る重要な指標に、周産期死亡率と妊産婦死亡率がある。高度な医療技術などに支えられ、日本は格段に低い。一方、「不幸な結果」がもたらす医療訴訟。産婦人科医の高い訴訟リスクは医師不足の一因にもなっている。安全をめぐる数字の実態を見た。
周産期死亡率は妊娠中期以降の死産数と、生後1週間未満の新生児死亡数を合わせ、出産1000件当たりで算出する。日本は世界保健機関(WHO)の分類に合わせ、22週以降の死産数で計算している。
厚生労働省の人口動態統計によると、2005年は4.8人。1985年は15.4人で、20年間で3分の1以下になった。
WHOは分類とは別に国際比較可能な死亡率として、死産数は妊娠後期(28週)以降に置き換え、出生1000件当たりで計算した数値を公表している。
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産婦人科医の性別/増える女性 支援が急務
産科医療の現場は、女性の進出が急速に進む。産婦人科医に占める女性医師の割合は年々、確実に大きくなっている。
日本産科婦人科学会の会員データ(2006年)によると、東北6県の会員は1105人で、うち女性は193人。女性が占める割合は17%となっている。
年代別の「女性率」は、50代以上はいずれも10%に満たないが、約2割に増える40代を境に急上昇する。30代はほぼ3人に1人が女性で、20代になると実に60%を超える。
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産婦人科医の年齢/若手敬遠 不足感一段と
医師不足が深刻化する産科医療の現場で、拍車を掛けるように、産婦人科を志望する若手医師の減少も目立ってきた。
日本産科婦人科学会は会員約1万5000人。産婦人科医以外の会員もいるが、学会入会が産婦人科専門医の申請条件となっていることから、事務局は「産婦人科医のほとんどは会員と考えられる」と説明する。
学会のまとめによると、産婦人科医の新規入会者は2001年度、414人に上った。それが06年度(11月末現在)は298人と、3割程度減少している。
新入会員は、研修医が各科を2年間回る臨床研修制度が必修となった04年度、101人まで落ち込んだ。研修一期生がそれぞれ専門の診療科に進む06年度は盛り返したが、制度前の水準まで回復していない。
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出生数/8年ぶり 東北も増加へ

厚生労働省の人口動態統計速報によると、2006年1―11月に東北6県で生まれた赤ちゃんは7万3139人。前年同期と比べると、752人増えた。
今月1日に厚労省が発表した全国推計では、06年の日本人の年間出生数は6年ぶりに前年を上回る見通し。東北も8年ぶりに増加へ転じる見込みだ。産む場所がどんどん消滅している状況は、深刻化する少子化に差し込んだかすかな明かりをも消しかねない。
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産婦人科医数/岩手と青森、3割も減少
お産を取り巻く環境が悪化している。産科医療の現場は危機感が増し、妊産婦の不安も募る。出産事情をさまざまなデータを通して映し出していく。(「お産SOS」取材班)
厚生労働省の医師・歯科医師・薬剤師調査では、東北の産婦人科医は2004年までの10年間で2割近く減った。岩手、青森は3割も落ち込み、宮城を除く5県は減少幅が全国平均より大きい。実働の医師はさらに少ないという別の調査結果もある。産科医療現場の人手不足感は大きい。
厚労省調査によると、1994年は6県で871人の産婦人科医がいた。04年は724人。減少率は16.9%と、全国平均(7.9%)の2倍以上だ。



