河北新報社

第10部=提言・世界に先駆けた減災産業の集積

20121123_1.jpg<新規出展4割>
 「減災」「防災」をキーワードに、新たな産業と市場が胎動している。
 東京国際展示場(東京・有明)で10月中旬、震災対策をテーマに「危機管理産業展2012」が開かれた。今年で8回目となる見本市には、過去最多の337社が出展。このうち約4割が新規の出展だった。
 会場中央で、大手企業を差し置いてひときわ大きなブースを構えていたのは、意外にも東京下町の町工場、社会福祉法人「葛飾福祉工場」だった。避難ばしごや救助用工具、帰宅困難者キット、家具転倒防止金具、カセットコンロなどありとあらゆる防災用品が並ぶ。

(2012/11/23)


20121124_1.jpg<協議会に54社>
 東海地震への危機が長年叫ばれ続けてきたことが、静岡県を防災先進県に、地元企業を防災機器開発のトップランナーに育て上げた。静岡発の防災・減災グッズはいまや「静岡ブランド」として国内はもとより、海外も視野に収める。
 静岡ブランドが照準を定めるのは、2008年に四川大地震に見舞われた中国市場だ。反日デモの高まりで今回は見送られたが、今月初めには静岡県防災用品普及促進協議会が中国・浙江省で商談会を開く予定だった。
 浙江省と静岡県は姉妹都市関係にあり10年10月、現地の防災関係団体と相互協力協定を締結。その際持参した防災用品が評判を呼んでいた。

(2012/11/24)


20121125.jpg<インフラ診断>
 「気の遠くなるような作業だったが、自分が学んできたスキルで古里の復興に役立つチャンスを与えてもらった」
 いわき市出身で会津大(会津若松市)4年の新妻佑記さん(22)の声が弾む。同大画像処理学講座の研究室では、大学院生と学部生合わせて8人が30万枚の画像と格闘する日々を送っていた。
 会津大、東北大、NTTデータの3者は今春、産学連携のコンソーシアム(研究体)を結成した。「社会インフラ診断共創型クラウド」の開発に着手し、経済産業省の助成事業に採択された。

(2012/11/25)


1126T01.jpg<栄養と味 両立>
 地域住民の安全安心を確保する技術や製品を生み出す減災産業は、東日本大震災の被災地にこそ集積していきたい。未曽有の被災経験を生かした被災地発の新技術・製品を世界に発信することが可能となる。
 農林漁業の6次産業化支援を手掛けるコンサルタントのファミリア(仙台市)は8月、多賀城市の「みやぎ復興パーク」内に工場を構えた。

(2012/11/26)