2009年10月16日
TITLE|栗は食して皮を残し・・・
THEME|Let's try!, 季節の味
我が家の秋の吉例の食べもの仕事の一つ。
栗の渋皮煮。

栗を見かけると買わずにいられない栗好きです。
栗ご飯、栗と鶏肉の甘煮、マロンペースト。もちろん焼き栗。
何にしてもおいしいけれど、渋皮煮はお正月の準備としてはずせません。
大量の栗を5日くらいかけて煮詰めます。ゆっくり、ゆっくり火にかけてはおろして染ませ、また砂糖を入れてゆっくり煮詰めてはおろして染ませる。
手間はかからないのだけれど、時間がおいしくしてくれる。
お正月の祝いの食卓にかかせません。
ところで、渋皮煮とは言うもののあの堅い鬼皮はむかなくてはなりません。
毎年この時期になると私の右手の親指は傷だらけになります。
スーパーで見かける「栗むき器」を買うべきかどうか悩みます、が、なんとしても高すぎます。
年に1,2度しか使わないのに3000円近くはやっぱり高い。高すぎます。
と悩んでいたら松江の知人が「これべんりよ~」と教えてくれたのがこれです。
その名も「クリット」。

出雲鋼でできているみたいです。

先の爪を栗の丸い部分に立ててぺりっとむきます。窓が空いたところに平たい側を差し込んで皮の外に向けてくるっと回すとあっという間に皮が簡単に剥けます。
1.5kgの栗を剥くのになんとゆっくり剥いて30分。
包丁なら1時間以上かかります。手も指も無傷です。
こんなに便利でなんと500円です。作っているのはこちら。

栗ご飯もとても気楽になりました。
渋皮煮にはラム酒を加えてマロングラッセ風にも。ほんとにおいしい。今年は皮に傷がないので崩れもせず、おいしくできました。
こんなお仕事の後には大量の皮が出ます。
なんだか捨てるのが惜しくて、煮出してみました。その煮汁を使って染物に挑戦しました。
栗の鬼皮染め。草木染です。
材料は100円屋さんのレース糸。100円なので失敗してもおしくないしね。
これが結構よく染まったのです。

3色に染まっていますが、途中までは同じ鍋の中でした。
鬼皮を30分くらい煮出します。ザルで汁を漉して煮汁をとります。
水洗いしたレース糸を入れて20分くらい煮ます。染まり具合を見て煮汁が冷めるまで浸けます。
好みの色合いで取り出し水でざっと洗います。
さあ、これからが3色に色分けです。
媒染材によっていろの出方がまったく違ってしまうのです。媒染材と言うのは染料を定着させるための薬剤です。酸性のものとアルカリ性のもの、含まれる金属などによって色が変わってくるのです。
おもしろいですね。
左から
鉄
明礬
消石灰
で媒染しました。
これが一瞬前まで同じ色の糸とは思えないです。
草木染って面白い。
そんな薬剤がない、なんて声が聞こえそうですが実は全部台所にあるものです。
鉄は「エージレス」と酢
明礬は「なす漬けのもと」
消石灰は「海苔の乾燥剤」
です。
家のもので何とかなるものです。但し消石灰だけは要注意。乾燥剤は生石灰なのです。水分を含んだまま放置すると発火する危険がありますから袋を切り裂いたらすぐ水に入れましょう。もし粉末が眼に入ったりすると失明の危険があります。
色がさっと変わるのを見ると、自然の不思議さにはまってしまいます。
よく洗って乾して完成です。
それにしても、鉄媒染の銀ねずの渋い色合い、いいですよ。

下にひいてある布は一緒に染めた絹です。
明礬で媒染しました。
これも木綿とは違う色合いでいいですね。
投稿者 くいしんぼ : 19:37 | コメント (0) | トラックバック (0)
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