あるもの探しの旅

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今年も当たり年!

 いつぞや槍玉に上げた某新酒の項目で見かけたタイトルですが、今回は「?」ではなく、「! 」ですから紛れも無い事実をお伝えします。「当たった!」とは言っても今日抽選が行われた年末ジャンボ宝くじが当たった\(^o^)/という夢物語ではありません(涙)。

【photo】キジとダイコンのコンソメ風味ズッパZuppa alla fagiano e ravanello08.12.28.jpg

 見事「当たり」に出くわしたのは、6年連続で恒例の年末食べ納めに訪れた鶴岡「アル・ケッチァーノ」でのこと。この夜は奥田シェフも「イル・ケッチァーノ」ではなくアルケの厨房に入っていました。微量の塩と軽いナッツ系フレーバーのオイルで繊細な味付けがされたプリプリ新鮮で上品な脂が乗った白身魚「オオイヨ(イシナギ)の冷製カッペリーニ」で幕を開けたお任せコースも、12品目の「Zuppa alla fagiano e ravanello giapponese キジとダイコンのコンソメ風味ズッパ」で締めとなりました【注】。猟師が酒田市黒森地区で獲ってきたというキジの骨をベースに色付けのため少量加えた庄内牛から取ったコンソメを、更にキジの肉をベースに旨みを凝縮さる贅沢なダブルコンソメ風味のZuppaズッパ(=スープ)には、鶴岡市東堀越にある毛呂農場「楽土苑」産のオーガニックなダイコンとキジの骨付き腿肉が入っていました。土田料理長が抜いてくるダイコンは、さほど煮込んでいないのか歯応え充分。ダイコンは加熱した後に一旦冷めないと味を吸い込まないため、キジのコンソメ味を沁み込ませるために一度冷ましたものだそう。

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 鶴岡市内で歯科医院を営む毛呂千鶴夫さん・富美子さんご夫妻が農作業の楽しさを知ったのは今から45年前。週末の家族の楽しみのため、酒田市南端の庄内砂丘が広がる浜中地区で3,000坪ほどの農地を手に入れます。そこでご夫妻は収穫の喜びと、多くの素晴らしい人々との出会いを得たといいます。四半世紀に渡って徐々に作付けを増やし、9,000坪まで拡げた農地が庄内空港の用地として接収されることになったのは、時代が昭和から平成に変わる頃でした。それから間もなく旧藤島町東堀越の小高い丘にあった県立庄内農業高校の実習農場35,000坪あまりが農地集団化事業によって民間に払い下げられることになります。毛呂ご夫妻は1991年(平成2)から、その地をさまざまな人々が集う営利を目的としない毛呂農場「楽土苑」と名付け、理想の農園作りに着手します。

moronojyo1.jpg【photo】毛呂農場「楽土苑」

 歯科はご子息に任せ、ご夫妻は市内のお住まいから農場へ通う毎日。ご自身が食べたいものを揃えたという農場は現在45,000坪に達します。広大な農場で育つコメや多種多彩な野菜、果物は、一般の流通には乗せずに全て開苑以来ずっと無農薬で栽培されています。ご夫妻と専従職員のほか、ボランティアの人々によって運営される農場では、地域の高齢者や子どもたちのため、そして外国からの留学生や障害を持った人たちにも定期的に収穫した作物を提供しています。45年前、家族のために始めた農作業は、今では大きな人の輪を生み出しています。

 かたや最上川河口の南側にあたる酒田市黒森地区は、山形自動車道を挟んで海側には庄内砂丘に植林された黒松林が、内陸側には一面の水田が広がっており、狩猟期にはキジや越冬のためにシベリアから最上川河口付近にやって来る真ガモや小ガモなどの猟場となっています。スープに入っていたキジは、この付近では良く見かける野禽です。骨を取り除いて引き締まった肉をコンソメスープと共に噛み締めていると、奥歯にガリッと当たるものが。
fagiano_sandan.jpg【photo】キジから出てきた今年最後の大当たりこと散弾

 おぉ、これぞジビエシーズンならではの「当たり」こと、猟師が放った散弾が肉の中に残っていたのでした。それも一つだけではありません。2粒までは口から出したのですが、最後に口の中に残った大きめの弾の塊と思われる部分は、不覚にも口から出す際にこぼれて見失ってしまいました。狩猟文化が発達したヨーロッパでは、獲物に残った散弾を幸運の証として、料理に紛れ込んだ人を祝福する伝統が残っています。哀れズドン!とやられたキジ君にとっては"Mamma mia !"な巡り合せかもしれませんが、食べ納めで当たりが出るとは縁起が良いので、弾を持ち帰ることにしました。スープに入ったキジ君は弾と骨を取り除いて残さず頂きました。 (⇒だから成仏してね)

 一年間お付き合いいただいた皆さん、縁起物の散弾の画像に良い年となるよう願掛けをして下さいね。それでは、良い年をお迎えください。Buon Natale e Felice Anno Nuovo!

▲12月末まで行われた「仙台・宮城デスティネーション・キャンペーン」と同時進行で年内一杯展開中だった「新潟・庄内プレ・デスティネーション・キャンペーン」期間中に「ごっつぉだの もっけだの」シリーズを年内フィニッシュできなかった・・・。ん~残念! 何故なら当キャンペーンのテーマは「ごっつぉだの もっけだの 食の都庄内」だったから。→ (実は非公認の"便乗シリーズ企画"だったのです。アハハ...^ ^) でもキャンペーン本番は2009年の秋だから、ま、いいか.。
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【注】2008年食べ納めお任せメニュー@アル・ケッチァーノ
 ※Clickで画像が出ます
 1:オオイヨ(イシナギ)の冷製カッペリーニ
 2:岩魚と寒鱈のスモーク ミルフィユ仕立てヒロッコ(=アサツキ)の香り
 3:タタキ風メジマグロと井上農場のスーパー小松菜
 4:カリフラワーのペーストと鮑の酒蒸し炙り
 5:栗のリゾットと庄内牛のタルタル
 6:アンコウの柚子オイルフォンデュ
 7:ズワイガニのキタッラ
 8:バルサミコ風味の山芋とノドグロのソテー石川産黒塩味で
 9:庄内牛のタンとフォアグラ ボイルしたキャベツ 黒トリュフの香り
10:柿しぐれ 萱の実とフェンネルのインサラータ
11:羽黒羊のローストとスパイシーなフライドポテト
12:キジとダイコンのコンソメ風味ズッパ
13:お好みドルチェ(→ 時間が遅かったため残り物から選択)
  ババとラムレーズンのジェラート
   ズコット
   わんぱく卵のカスタードプリン

   濃厚カスタード シュークリーム

※Bevandi
 1:Vina del casa 「水酒蘭 / 鯉川酒造」
 2:Vino rosso 「Brunello di Montalcino Campogiovanni '97/ San Felice
         ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・カンポジョヴァンニ'97年/ サン・フェリーチェ」
  → Felice Anno Nuovo(新年)を迎えるにあたり、Felice(幸福)を祈って店にもちょっぴり寄進


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