あるもの探しの旅

« 応援しよう! こめ育ち豚 | メイン | トロける夏の誘惑 庄内編 »

トロける夏の誘惑 イタリア編

Vacanze dolce @ sud Italia
  南イタリアのヴァカンスはひんやり甘いドルチェとともに

cocomeri.jpg【photo】真っ赤な果肉を連想させる赤いパラソルの露店でスタンド売りされるイタリアのスイカ、 Cocomero コッコメーロ(Anguria アングリーアとも呼ぶ)。この手の店は切り分けて売ってくれる場合もある。「Lo taglierà in pezzi? ロ タッリエーラ イン ペッツィ?=切り分けてくれますか?」と聞いてみよう。ジリジリした太陽が照りつける南イタリアは、 スイカの名産地

 オールイタリアロケを行った映画「アマルフィ 女神の報酬【Link to website】」の派手なPRのおかげで、すっかり南イタリアへの里心がついてしまった今年の夏(笑)。開局50周年記念事業作品としてCX系の放送局では主題歌となったサラ・ブライトマンの「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」に乗せて大量のスポットCMが投入されました。盲目のイタリア人テノール、アンドレア・ボッチェリが1995年のサンレモ音楽祭で初演したこの曲の原題は「Con Te Partirò コン・テ・パルティロ」。ズバリ「君と旅立とう」という意味です。あ゛ーっ、イタリアのまばゆい太陽が、輝く青い海が、美しい大地が、美味しいヴィーノや食べ物の数々が、私を呼んでいるぅーー!!!!
villa_rufollo_ravello.jpg【photo】映画の舞台として、日本でも一気に知名度が上がった"世界で一番美しい町"こと、世界遺産のAmalfi アマルフィから内陸側に7kmの急なカーブが続く坂道の先にある小さな村Ravello ラヴェッロ。「Villa Cimbrone ヴィッラ・チンブローネ」と並ぶ絶景スポット、かつてリヒャルト・ワーグナーの住居ともなった「Villa Rufolo ヴィッラ・ルフォロ」のテラスから望むアマルフィ海岸とサレルノ湾(上写真)/ アマルフィ海岸の急斜面で栽培されるレモンを絞った果汁をたっぷり使用するグラニータ・ディ・リモーネには砂糖もたっぷり(下写真)

Granita_limone.jpg 肌にまとわり付く湿気がうっとうしい日本とは違い、サラリと乾燥した地中海性気候のイタリアでも、体温を越えるような灼熱に見舞われる夏は、ともすると意識がボーッとしてきます。湿気が少ない分、抜けるように青い空からは強烈な陽射しが降り注いできます。発泡性のミネラルウオーターなしでは、体が干上がってしまいそう...。そんな時、ナポリの海岸通りなどで目にするゴロゴロと山積みされた露天売りのスイカに激しく心惹かれますが、連れが大人数でもない限りは、旅先でまるごと一個を攻略するには相手が大きすぎます(笑)。アスファルトが溶け出しそうな夏のイタリアでは、Gelato ジェラートやシチリア発祥のレモン風味が効いたGranita di Limone グラニータ・ディ・リモーネ(=レモンシャーベット)、Granita di Anguria グラニータ・ディ・アングリーア(=スイカシャーベット)など天然果汁を用いた氷菓子を乾いた体が要求します。イタリア仕様の砂糖の甘さが気になる左党の方は、グラニータ・ディ・リモーネにリモンチェッロを加えてもらうなど、ベストマッチなリキュールをプラスすればOKです。イタリア版かき氷ともいうべきグラニータは、酷暑で遠のいた意識をシャキッとさせてくれます。

【photo】ビーチに繰り出したグラニータの露店は人気の的。砂浜でかきこむGranita fragora グラニータ・フラゴーラ(イチゴのグラニータ)でリフレッシュ。一見かき氷と同じだが、「練乳がけ」は存在しないし、日本のかき氷に使われるシロップのドギツイ赤や緑に舌は染まらない granita_fragora.jpg 

 日焼けした肌へ憧れるイタリア人バカンス客で賑わう南イタリアのビーチで見かけるグラニータの移動式屋台は手押しのため、売り子は比較的若い男性の二人組みがほとんど。砂に足を取られながらビーチで屋台を引くには、相応の体力も必要です。対して砂浜ではなく路肩に立つグラニータの屋台にいるのは、50代以上の男性が多いように思います。グラニータで忘れていけないのは、以前「Bar バール」【Link to back number】で取り上げたローマのカフェ「Tazza d'Oro タッツア・ドーロ」の「Granita di caffè con panna グラニータ・ディ・カッフェ・コン・パンナ」です。ローマで一番美味しいとの呼び声が高いカッフェをシャリシャリに凍らせ、ホイップクリームをたっぷりとトッピングしたもの。ザラついた感じがしないキメ細やかな氷のカッフェをスプーンで頂くと、ひとときの涼と共に口の中で薫り高いエスプレッソとクリームの甘さが溶け出し、甘くほろ苦い「これぞイタリアンDolce vita!」という幸せな時間を過ごせます。

granita_tazza_d'oro.jpg【photo】古代ローマが残した建築史の奇跡、パンテオン近くにある「タッツア・ドーロ」。世界中から観光客が訪れるローマ有数の観光スポットにある店だが、夏の定番「グラニータ・ディ・カッフェ・コン・パンナ」(€ 2.50)(右写真)は、根強いローマっ子の支持を集める

ナヴォーナ広場に面した「トレ・スカリーニ」の絶品ジェラート「タルトゥフォ」もぜひ! (下写真)
trescalini_tartufo.jpg

 暑さで消耗した体力を回復させるには、甘いものが一番。ここはGelato ジェラートの甘い誘惑にトロけてみましょう。タッツア・ドーロを左に出た角を北上すると、ほどなく恐らくはローマで最も有名なGelateria Psticceria ジェラテリア・パスティッチェリア(ジェラート店菓子店)の「Giolitti ジオリッティ」があります。店内では白い制服に身を包んだGelatiere ジェラティエーレ(ジェラート職人)が立ち回り、1900年創業の歴史を感じさせるクラシックな雰囲気が漂います。今月イタリアで行われたG8では、オバマ米大統領の二人の娘が同店を訪れ、ブラックベリーとバナナのジェラート作りを教わり、合計6kgの自作ジェラートを持ち帰っています。タッツア・ドーロを出て右折、バロック彫刻の天才、ベルニーニ作「四大河の噴水」で名高いナヴォーナ広場にあるバール「Tre Scalini トレ・スカリーニ」には、シロップ漬けのチェリーを忍ばせた濃厚なチョコレートのジェラートにホイップクリームをのせたTartufo タルトゥフォという魅力的な選択肢もあります。いずれも有名店だけに夏場は観光客に占拠されるのが玉にキズ。ならばタッツア・ドーロをロトンダ広場側に出て Via della Rotonda をしばらく南下すると、テヴェレ川に架かるガリバルディ橋の手前にローマっ子の評判が高いBar Gerateria バール兼ジェラテリア「Pica Alberto ピーカ・アルベルト」があります。Zabaione ザバイオーネやこの店オリジナルのシナモン風味のお米が入った食感が面白いRiso alla cannella リーゾ・アッラ・カネッラは、観光スポットにありがちな量産ジェラート特有のgranita_catania1994.jpg不自然な強い粘りやどぎつい着色がなく、控えめな甘さで好感が持てます。"Gelati artigianali"(=職人気質のジェラート)は、店を切り盛りする 仏頂面のオジ様が手作りしているのが妙にアンバランスかも。サマータイムの夏は21時をまわる時間帯まで明るいイタリアゆえ、石畳の照り返しが強烈な真昼を避けてジェラテリアをハシゴするのも一興です。

【photo】 シチリア東海岸、カターニアのビーチに登場したグラニータ売りの二人組み。シチリア名産の大ぶりなレモンを日よけにぶら下げ、足をとられながら屋台を引く姿は、どう見ても体力勝負。売り子の彼らも売り物が欲しくなるだろうに・・・(上写真)

【photo】Giolitti ジオリッティからテイクアウトしたジェラートを手に、近くにあるパンテオン前のロトンダ広場への道を急ぐも、夏のローマでは見る見るジェラートが溶けてくる(下写真)

melting_gelato_panteon.jpg 甘くトロけるイタリアでのヴァカンスは今年も白日夢に終わりそうなので、今年4月に日本初上陸のジェラテリアを東京新宿にオープンさせた「GROM グロム」【Link to website】への訪問をせめて果たしたいところ。北イタリアを中心に国内23店舗、N.Y・パリへも展開を進める店ながら、最高の素材を無添加で仕上げるジェラートが北イタリアを中心に人気を呼んでいます。しかしながら、人口過飽和な東京ゆえ、長蛇の列ができているとの噂も(×_×;)。と、いうわけで次回は、もはや亜熱帯性気候と化した東京の酷暑の中を並ばなくても済む、秋田発の移動式ジェラテリア・ジャッポネーゼこと「ババヘラ」のレポートです。(⇒何という落差・・・)
baner_decobanner.gif

Luglio 2018
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

archive.gif

Copyright © KAHOKU SHIMPO PUBLISHING CO.