あるもの探しの旅

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新創刊! Piatto

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 本日、河北新報社発行の新ウェブマガジン「web Piatto」 が創刊しました。

◇ サイトURL 
http://piatto.kahoku.co.jp/piatto/

  ここ数カ月は、準備で何かと気ぜわしい日を送ってきましたが、本日ようやく創刊にこぎつけました。スタッフのみんな、取材にご協力頂いた皆さん、Grazie mille !

 イタリア語でお皿を意味する Piatto ピアット。イタリア料理店のコースメニューでは、パスタ・リゾットなどのPrimo piatto プリモ・ピアット、メイン料理のSecondo piatto セコンド・ピアットとして登場する言葉なので、大人女子の皆さんにはすでにお馴染みの言葉かと思います。原則として毎月第一土曜日が発行日となります。この「Viaggio al Mondo ~あるもん探しの旅~」のようにディープでもニッチでもない、東北エリアで探した旬の話題をさまざまに味付けしてご提供して参ります。

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 創刊記念として、Piatto ネタをばひとつ。中部イタリアには「マヨリカ焼」とも総称されるイタリア陶器の代名詞となっているウンブリア州Deruta デルータや、世の東西を問わず先史時代から世界最大規模の陶器コレクションを集めた「Museo internazionale delle ceramiche (国際陶芸美術館)〈Link to website 〉」や国立の陶芸学校があるエミリア・ロマーニャ州 Faenza ファエンツァ、マルケ州 Urbino ウルビーノと近郊のUrbania ウルバニアなど、陶芸が盛んな街があります。スペインからもたらされた明るい色彩の陶器は、15世紀に人文主義が台頭した中部イタリアの地で見事な華を咲かせました。

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【photo】ファエンツァ国際陶芸美術館の膨大な展示の一部。壮麗なルネサンス期のイタリア陶器コレクション

 9世紀以降のアラブ支配によるイスラム文様の影響を受けた幾何学的な絵柄が特徴のシチリア陶器とは異なり、人物や動物などの手描き模様が施された中部イタリアの陶器は、高い芸術性と人間らしい温かみを兼ね備えています。その伝統は、のちにカルロ・ジノリ侯爵が、1735年にフィレンツェ近郊Doccia ドッチァでウルビーノなどから熟練工を集めて開窯した磁器工房、後世「Richard Ginori リチャード・ジノリ〈Link to website〉」として知られる透き通るような白い肌を持つ磁器へと昇華してゆきます。

 feminile_bambino-faenza.jpg ivlia_bela-faenza.jpg【photo】ルネサンス期のチョイ悪オヤジが、愛する女性 IVLIA へ贈るために作らせた彼女の肖像・名入りのファエンツァ陶器皿(右写真) 聖母子像を連想させる幼子を抱く女性を描いた16世紀のデルータ陶器皿(左写真) ※ともにファエンツァ国際陶芸美術館所蔵

 数年前、デルータなどウンブリア州の比較的小さな街を回る中で、何軒かの工房を兼ねた陶器店に立ち寄りました。精緻な文様が描かれた芸術品とも呼べる中世のレプリカ皿は、一枚200 エウロ、手が込んだものは400エウロ以上はします。日本まで運ぶ際の破損リスクを考えれば、とても手が出るものではありません。

silvana_ ceramiche_orvieto.jpg 【photo】デルータほど大規模ではないにせよ、中世期より陶器作りが行われてきたオルヴィエートのチェントロ(旧市街)にある陶器店SILVANA。陶器製の天板をもつ丸テーブルやプランターカバーなど大きなものから、お土産にも重宝しそうなコルクのついたボトルストッパーまで、地元オルヴィエートの職人の手になる伝統的な作風の陶器製品を幅広く扱う

 そんな中で16世紀頃のルネサンス期の衣裳姿で描かれた男女の横顔をグロテスク文様が取り囲む絵柄の一対の絵皿と出合ったのは、ウンブリア州に比較的多い崖上都市のひとつ、Orvieto オルヴィエートでのこと。美の粋を極めたイタリアン・ゴシック様式の聖堂では最高傑作とされるドゥオーモへと続く石畳の道、via duomo 沿いにある陶器店「SILVANA」では、店の外にまで絵皿や花壺など、さまざまな陶器があふれていました。
     

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【photo】我が家のイタリア度を上げるマストアイテムのひとつ、オルヴィエート窯の男女を描いた絵皿 ※photoをクリックで拡大

 手描きだけに、一枚ごとに顔つきや模様が微妙に異なるのも味があります。磁器のように薄くないため、それなりに重さもあります。ちょうど手頃な直径27cmほどの大きさの皿のうち、表情が優しげな2枚に狙いを定め、「Bella, sconto per favore!」(≒ 別嬪さん、まけといてや)と関西系に変身して買い求めました。

piatti_del_casa.jpg【photo】 こうしたペア絵皿はシンメトリーが鉄則。場の雰囲気が険悪になること必至なので、くれぐれも左右の位置を間違えぬよう
 
 男女が向き合うように、男性を左、女性を右に飾るこの皿。こんなイタリアならではのお熱いPiatti (複数形) を手に入れる幸運に恵まれた暁には、上から目線で優位に立ちたいからと相手を低く飾ったり、ましてや背中合わせのレイアウトはやめましょうね。パートナーとの関係がギスギスしたものになりかねませんので。


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