あるもの探しの旅

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This is real Fukushima 

風評被害に負けない! 福島

 新潟を含む東北ブロックで、唯一Viaggio al Mondo で取り上げていなかったのが福島です。正直、このような形で母の郷里について語るのは、忸怩たる思いです。

【Movie】3月21日にイタリア放送協会RAIのニュースチャンネルTG3が伝えた福島第一原発事故を巡るニュース「Fukushima, emergenza e speranza(=福島、緊急事態と希望)」

 この一ヵ月、Fukushima が世界の耳目を集めています。国際評価基準(INES)の暫定評価でレベル7という原発事故としては最悪の暫定評価となった事態を受け、EU諸国は日本からの輸入食品に安全性を証明する書類の添付を義務付けるよう求めています。

 人々の暮らしを根こそぎにする惨禍をもたらした地震と津波は抗いがたい天災ですが、東京電力福島第一原子力発電所で起きている事態は、地震への備えを怠った慢心が招いた人災といわざるをえません。資源の乏しい日本が、過剰なまでに膨大な電力の使用を前提に繁栄を謳歌するために、原子力発電は国策として推進されてきました。

hanamiyama_2010.4.jpg【photo】まさに「うつくしま ふくしま」。花盛りの福島市花見山(撮影:2010年4月24日)

 推進派の主張通りに原子力発電所が安全な施設なら、供給エリアに原発があっておかしくありません。年間総発電量の5%前後が失われる送電ロス削減のためにも、エネルギーの一大消費地である東京都心に造るべきです。

 にもかかわらず、国は巨額の交付金を還元してまで、産業基盤が限られた地方で原発建設を進めてきました。今回の事態を招いた東電を例に挙げれば、東京都心からおよそ200km離れた福島や新潟、現在建設が進む青森県東通村に至っては、550kmもの遠隔地です。こうした不条理なエネルギー政策を決定する経済産業省がある霞ヶ関や、東電本社がある内幸町から遠く離れた立地ばかり自己保身をするかのように選んだ理由は、今回の震災によって皮肉な形で白日のもととなりました。

enbangyoza_yamame.jpg【photo】福島名物「円盤餃子」

 チェルノブイリ原発事故の記憶から抱いてきた漠然とした不安は、今や現実として私たちの目の前にあります。対峙する放射能が目に見えない相手であることと、セシウムやヨウ素など放射線についての知識が、一般人には欠如していることが不安を増幅させています。東大病院で放射線治療を担当する専門家集団「チーム中川」によるブログやツイッターによる解説が、放射線がヒトに与える影響について分かりやすく解説しています。

                       ■ ブログ: http://tnakagawa.exblog.jp/
                       ■ ツイッター: http://twitter.com/#!/team_nakagawa

 かき菜やホウレンソウなど、3月中の検査で福島と茨城の葉物野菜の一部からヨウ素(I-131)やセシウム(Cs-137)などが検出されたことがセンセーショナルに報じられました。対象品目の残留放射性物質は、4月に入っていずれも基準値を下回るようになりました。大気中に放出された放射性物質の影響を受けにくいハウス栽培や、問題の原発から離れた産地の野菜は、安全性が確認されています。ここは、やみくもに恐怖心を抱くのではなく、正確な情報収集に努めて冷静な対応をしたいところ。

fragora_fukushima.jpg【photo】福島の生産農家が丹精込めたハウス栽培の青果物。極めて美味。なのに出荷できず廃棄せざるを得ないのが現状

 食品による健康被害を気にするのなら、栄養バランスや加工食品に使用される食品添加物の過剰摂取にこそ気を遣うべき。成長期の子どもの前でタバコを吸うなど、もってのほかです。ところが、食品衛生法が定める安全基準をクリアして出荷された生鮮品や乳製品の多くが、福島や茨城産というだけで買い叩かれ、一般消費者から敬遠され、売り場から姿を消しているのが実情です。原発の事態収拾の目処が立たない現状では、この状況がいつまで続くのか全く見通しがつきません。

 おそらくは長期化が避けられない逆境にあっても、決して負けない福島を発信する取り組みが始まっています。県観光物産交流協会が東京・東葛西に設置しているアンテナショップ「ふくしま市場〈Link to website〉」では、今月上旬から「東北大震災に負けるな! フェア」を実施、都内在住の県出身者らで賑わっている様子が報道されています。

 昨年10月、株式会社第一印刷(本社:福島市)の呼びかけに応じた福島県内の各業種30社ほどで発足したプロジェクト「福の鳥」は、世界に通用する新たな地域ブランドを創出しようというもの。同プロジェクトでは、焼き鳥や牛乳味噌鍋などを新たな名物に育てようと活動してきました。
 ForzaFukushima.jpg  ■ 「がんばっぺ! 福島」トップページURL: http://fukunotori.com/fight/index.html

 県土面積が全国第3位と広い福島は、原発から半径30km以内に設定されている自主的避難を求める「緊急時避難準備区域」外の放射線による健康への心配がないエリアがほとんどです。原発事故が引き起こした風評被害の広がりを受けて、プロジェクトでは桜の名所として知られる福島市の「花見山」を第一弾として取り上げるなど、福島の魅力を紹介するサイト「がんばっぺ! 福島」を立ち上げました。

ganbatte-zzoi.jpg【photo】
例年、多くの花見客で賑わう福島市の桜の名所「花見山」で開催を予定していたという物産市。今回の事態を受け、会場を急遽仙台に移して実施した。山形県米沢市でも今月中に開催予定とのこと

 風評被害に負けない福島をPRするプロジェクトによる「がんばってっつぉい福島! いちば」が、4月8日(金)~10日(日)の3日間、仙台市青葉区本町で開催されました。物産市の会場となったのは本町家具の街。本町商店街振興組合理事長で「家具の大丸〈Link to website〉」代表取締役社長の大村 正さんと、各地の産直施設と独自のルートをもつイベント会社Y.M.O代表 湯浅 輝樹さんが、企画実現に協力しました。

IMG_5327.jpg IMG_0176.jpg【photo】「がんばってっつぉい福島! いちば」当日の模様 〈右写真協力:(株)第一印刷〉
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 旬を迎えたハウス栽培のニラ・キュウリ・イチゴといった青果物のほか、スルメとニンジンを醤油ベースで和えた福島北部地域の郷土の味いかにんじん・あんぽ柿・味噌・漬物などの加工品、手ぬぐい・会津木綿製品・ポストカードなど福島の各種産品が出品され、3日間で30万円ほどの売り上げがあったといいます。

DVC00355.jpg DSC08414.jpg【photo】「がんばってっつぉい福島! いちば」当日の模様 〈写真協力:(株)第一印刷〉
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 福島市郊外の飯坂温泉「佐久商店〈Link to website 〉」店長の佐藤ユウ子さんは、店頭で元気と笑顔を振りまいておいででした。自信作のいかにんじん「錦秋」を味見をした私は、鮮度抜群のイチゴやキュウリとともに、購入を即断しました。タレントの佐藤B作さんの弟さんが営むという同店は、取り扱う果物にも品質へのこだわりが感じられます。

ikaninjin_kinshu.jpg【photo】佐久商店のいかにんじん「錦秋」

 店頭を今回のイベントに提供した大村社長は、「被災者同士、カラ元気でもいいから前に向かって進む姿を発信したかったのに加え、自分たちが取り扱う品に絶対的な自信を持つ福島の方たちとコラボすることで、ホンモノだけを扱う本町家具の町の魅力を伝えたかった」と今回の試みについての意義を語ります。本町商店街振興組合では、今後も福島とのコラボによる催しを検討してゆくそうです。

 4月17日(日)には、宮城郡大和町宮床の「大師山 法楽寺〈Link to website 〉」で、福島産野菜の即売会が実施されます。福島の農家が置かれている現状に心を痛めた住職の遠藤龍地さんが、JA福島に話しを持ちかけて実現の運びとなりました。前日ご自身がワゴン車を運転して福島に出向き、仕入れた青果類を午前10時から境内で即売します(雨天時は本堂で実施)。

 「良いことも悪いことも、自らの行いの結果。だから福島で起きていることは、決して他人事ではなく、これまでの自分の生き方や暮らしのありようを見つめ直す機会として考えて欲しい」と遠藤住職。仙台方面からは、泉パークタウンを大和町ミヤヒル36ゴルフクラブ方向に向かい、宮床小学校の右側です。買い物袋を持参の上、お越し下さいとのこと。売り切れの際はご容赦を。

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大師山 法楽寺
宮城県黒川郡大和町宮床字兎野1-11-1
Phone: 022-346-2106
法楽寺URL:http://www.hourakuji.net/index.html
住職のブログ「想いの記」より
東北関東大震災・被災の記(その29)「福島県の野菜を食べよう会」を行う理由

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コメント

木村さん、私たちのできること、
おいしい物、食べて、飲んで、しっかり紹介しましょうね

東北はいいところ、おいしい物がたくさんありますよね。

▼とのP様
 文末でご紹介した法楽寺の福島産野菜即売会には、10時30分頃に行きましたが、すでに売り切れ続出。それでもイチゴを2パック購入しました。皆さんのご厚意にホッとした次第です。
 昨日は津波で漁場が壊滅した石巻十三浜の生産者が抱えていた最後の在庫だという義援金付きワカメをマルシェで売っていたので購入しました。手を合わせて頂くつもりです。
 こうした個人的な食べ支えは従来通りモチロン継続ですが、4/22(金)河北朝刊一面に載った復興ファンドのような取り組みにも注目・応援したいですね。

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