あるもの探しの旅

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ザクロの香りでFacciamo un Bagno!

Piatto 7月号こぼれ話 Ver.2

piatto2012.7cover.jpg 仙台発、大人の女性のためのマンスリーマガジンPiatto 7月号は本日発行。Web Piatto 限定コンテンツとして好評を頂いている「こぼれ話」には、庄イタがふたつのネタを投稿していますので、そちらもご覧ください。http://piatto.kahoku.co.jp/piatto/

 古代ローマの浴場設計技師ルシウスが、現代日本の銭湯にタイムスリップ。奇想天外な設定のもとで珍騒動を巻き起こすヤマザキマリ氏のコミック「<テルマエ・ロマエ」。イタリア語訳・フランス語訳も出版された原作をもとに映画化され、この春劇場公開された抱腹絶倒の映画に触発されたか、コロッセオの前に立つトーガ姿のローマ人が「Facciamo un Bagno! =お風呂入りませんか?」と連呼するソフトバンク・モバイルのCM。

 テルマエ・ロマエではヒロインを演じ、永遠の都ローマに舞台を移したこのCMでは、オードリー・ヘップバーンさながらのローマの休日を過ごすタレントの上戸 彩。トーガ姿で連呼するローマ人とコロッセオ前で遭遇した彼女は「ローマかぶれね」と一刀両断。すると白戸家のお父さんが「どの国にもいるな、ああいう奴」と応じるたびにドキッとしたイタリアかぶれのワタシです(笑)。

faccamobagno.jpg ローマ屈指の観光スポットであるコロッセオ前には、観光客のチップ目当てに古代ローマ時代の戦士姿で立つパフォーマーを以前から見かけました。このところのユーロ安で増加が見込める日本人観光客相手に、こんな怪しげなローマ人が出没しているのかどうかは定かではありません。


 数値が毎月発表されるようになった2004年以降、経済の悪化で今年4月に過去最悪の失業率を記録したイタリア。ゆえに新手の物乞いと間違われかねないなローマ人が左手に持つ黄金色の盃に入っているかもしれないのが、Piatto7月号でご紹介した現存する世界最古の薬局「サンタ・マリア・ノヴェッラ」のザクロのバスソルト。

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melograni2003.10@marche.jpg【Photo】マルケ州アンコーナ県Ostra Vetere オストラ・ヴェテーレ(上写真)近郊で先進的な有機農業を実践するレナート・ジラルディ氏の畑で収穫されたザクロ

 食用のみならず観賞用にザクロが栽培されてきた地中海世界では、たくさんの実を結ぶザクロは、古来より多産と豊穣の象徴とされてきました。秋に熟すると外皮が裂け、ぎっしりと詰まった実の中に種子を宿すザクロは、キリスト教においては、教会の結束の強さやキリスト復活のシンボルとなりました。真っ赤なその色からして、キリストの受難をも意味するとされます。ゆえに「サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の母体となったドメニコ会修道士にとっても、ザクロは特別な果実でありました。

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 修道僧でありながら、修道女との禁断の恋に落ち、果ては還俗したことでも名高いフラ・フィリッポ・リッピや弟子にあたるボッティチェッリといったルネッサンス芸術の画家たちも作品の中でザクロをさまざまに取り上げています。ボッティチェッリが描いた聖母子像では、わが子を待ち受ける過酷な運命を憂いているかのような聖母マリアの表情が印象的ですね。

ボッティチェッリ/ザクロの聖母(1487年・ウフィツィ美術館蔵・右上)
filipo_lippi.jpgフラ・フィリッポ・リッピ/聖母子と聖アンナの生涯の物語(1452年・ピッティ美術館蔵・左下)

 Piatto7月号でご紹介したサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局のバスソルトには、塩化ナトリウムは含まれておらず、これからの季節でもOK。バスタブの大きさやお好みで使用量を調節すれば、優雅なザクロの香りに包まれたバスタイムを過ごすことができます。湯上り後の肌に残る香りの持続性もこのバスソルトの特徴です。

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 入浴剤とともに誌面に登場したザクロ型テラコッタにはザクロ抽出成分が沁み込んでおり、1年前後は香りが持続します。時が経過し、香り立ちが弱くなってきても大丈夫。リメイク版「007カジノ・ロワイヤル」でエヴァ・グリーン演じるボンドガール愛用のオーデコロン「Acqua di colonia Melograno」を使えば高貴で爽やかなザクロの香りが戻ります。

 そのほか石鹸やローションなど、多彩なラインナップがを揃うサンタ・マリア・ノヴェッラと同じフィレンツェ生まれであることを、ドゥオーモのクーポラをかたどったフォルムが物語る「Dr.Vranjes ドットール・ヴラニエス」のルームフレグランスなど、イタリアで人気が高いザクロの香り。エキゾチックで少しミステリアスなフレーバーに包まれてこの夏を迎えるのも素敵です。
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コメント

貴殿のブログ特にオストラヴェーテレには感動致しました。私共のHP背景の写真はまさにオストラヴェーテレなのです。
実はイタリア語・料理教室を開催する傍ら、イエージにあるスローフード協会イタルクックという料理学校と提携しております。各州から講師が集まるという充実した内容で、出来ましたら、御ブログでご紹介、リンクなどお願い出来ましたら幸いです。
宜しくお願い致します。

▼ matsuyama kyoko さま

お立ち寄りいただきありがとうございます。

なだらかな丘陵地が続くマルケ中部でも、遠方からも認められる尖塔が印象的なあの小さな街をHPの背景に使われるとは、またマニアックですね(笑)。文中に登場するレナート・ジラルディ氏もとを訪れたのは、イタルクック設立の年の10月のことでした。

品質の高い食材が揃い、料理がおいしい風光明媚なマルケで実地の研修を行うプログラム・・・。環境が整えば私も参加したいくらいです。東北にも参加した料理人がいれば、マルケほか各州の郷土料理を食べながら、イエージでの体験談を伺いたいものです。

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