あるもの探しの旅

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2012/11/18

どうせなら真っ当な新酒を

ボージョレ・ソードー掃討作戦2012
淡麗水口ボージョレよりも芳醇旨口の新酒はいかが

 今年もボージョレ・ソードー(⇒騒動)の季節がやって参りました。やれ"100年に一度の出来"だ、やれ"今年も最高の当たり年"だのと毎年喧伝されることから、「地球上で唯一オフヴィンテージが存在しない奇跡のブドウ産地・ボージョレ」と褒め殺しに打って出たのが昨年秋。すべからく世界中を見たわけではありませんが、ニッポンのボージョレ・ヌーボー商戦ほど不自然で異様なものはありません。

primeur_2012.jpg【Photo】さまざまな取引先から回ってくる購入案内にお付き合いで購入したボージョレ・ヌーボーが、ボージョレ・ソードー掃討作戦中の庄イタのデスク上を除いてオフィスに並ぶニッポンの11月第3木曜日。この極めて日本的なお付き合いシステムは、してやったりの産出国フランスよりも多くのボージョレ・ヌーボーを購入している日本の突出ぶりを下支えしている

 たとえば楽天市場のボージョレ・ヌーボー特設サイトLink to Websiteで引用されている「奇跡の雫」なる誇大表現ひとつをとっても、「こりゃ閻魔様に舌を抜かれるぞ」と呆れるような売り文句が並びます。天候いかんにかかわらずグレートヴィンテージを吹聴する酒販業界の動きに俄然闘志をかき立てられる庄イタ。オバマvs ロムニーの米国大統領選で繰り広げられたネガティブキャンペーンほど大仕掛けではないものの、ボージョレ・ソードー掃討作戦を本年も決行します。よろしければご一緒に・・・。Boooo...q(`ε´q)

beaujolais2012.jpg【Photo】ボージョレワイン委員会が作成したポスターが全国の酒販店・百貨店の店頭に貼り出された。こうした巧みな販促活動はフランスのお家芸

 今年の販売解禁日となった11月15日(木)午前零時、仙台市内の大手流通店舗でカウントダウンイベントが実施されました。深夜にもかかわらず約300人が集まり、もはや恒例行事と化したこの催しに参加した40代女性は「毎年買っている」と語り、50代女性は「いつでもある熟成ワインではなく、今しか飲めないフレッシュなボージョレは毎年買っている」のだそう。あくまでワインは嗜好品ゆえ、好みはさまざま。渋味と一般に表現されるタンニンが苦手な方が存在するのは理解できます。ワイン入門編で試してみるのも悪くはないでしょう。

 しかしです。庄イタが仙台駅構内を移動中、店頭でブルゴーニュの名門メゾン「Louis Jadot ルイ・ジャド」の上級ヌーボー「Beaujolais Villages Primeur 2012 ボージョレ・ヴィラージュ・プリムール2012」を試飲販売していました。興味をそそられ、一口だけ試飲してみました。「付き合いで数本購入したけど飲まない」として頂いたLouis Josephなる造り手のヴィラージュ・ヌーボー2008のお粗末さ加減でフラストレーションが溜まる急性ヌーボー中毒になったのが4年前のこと。

primeur_louis_jadot.jpg【Photo】短命なプリムール(ヌーボー)にしては珍しく、平年作ならば3年程度の保存がきくというルイ・ジャドのボージョレ・ヴィラージュ・プリムール。天候不順の今年は酸が立った痩せぎずな印象で、明らかに若飲み向きの仕上がり

 それ以来のヌーボー(=プリムール)でしたが、声望高きこの造り手にしてなお、伝え聞く"100年に1度の厳しい天候"(←どうしてもボージョレにはこうした表現がついて回るのは何故?)を反映してか、線の細さは否めません。ヌーボー特有の未熟なバナナ香とベリー系の酸味が立ち、お世辞にもバランスが良いとは言えず、味の構成の複雑さは感じられません。自然派ワイン愛好者に支持されるフィリップ・パカレのヌーボーも置いてありましたが、ともに4,000円ほどの価格。中身と価格が釣り合っているとは到底思えず、その場を立ち去りました。 

 "ワインの味がするワイン"を多くの人が知っている欧州圏では淘汰され、需要が見込めないワインの水割りのようなお味のボージョレ・ヌーボーを美辞麗句で飾りたて、燃料費高騰の中で決して安くはない空輸運賃や倉庫経費とマージンを上乗せしてワイン文化が根付いて歴史が浅い日本向けボージョレ売らんかな商法。その手に乗ってなるものかと、Viaggio al Mondo の場で「今年も当たり年?」で啓発を始めて4年。いくら皮肉を込めて「手を出すのはおやめになった方が賢明ですよ~」と書き連ねても、一時の異常なブームが去って減少傾向だった売り上げが、過去2年はゾンビのごとく漸増傾向に転じています0rz 。不偏不党を掲げるマスコミも、よせばいいのにボージョレ・ヌーボー解禁ばかりを依然としてニュースで取り上げます0rz 。

languedoc_nouveau2012.jpg【Photo】おフランスの新酒がそんなにお好きなら、こんな選択肢はいかが? 南仏の太陽を浴びたラングドック地方の生産者「Domaine La Tour Boisée ドメーヌ・ラ・トゥール・ボワゼ」が日本向けに造るヌーボー。メルロとシラーの果皮と果汁の接触時間を長くとることで、ボージョレよりも厚みのあるボディと複雑な味わいを実現。ボージョレワイン委員会が目の敵にする低価格ボージョレのようなペットボトル入りでなくても、1,000円前後の良心的な実勢価格。オーストリアの新酒「Heuriger ホイリゲ」同様、11月上旬には店頭に並ぶので、ボージョレを出し抜けるなどいいことずくめ。もっと早く新酒を楽しみたいなら10月に市場に出始めるイタリアの「Novello ノヴェッロ」を。それでも遅いという方は、春に出回る南半球の新酒を!!

 河北新報11月15日(木)付夕刊のコラム「河北抄」は、ヌーボー解禁にちなんだ内容でした。自身を律する意味で一節をご紹介すると、「今夜はフランス人にとって歴史であり、魂でもある飲み物に酔いしれる人が多いだろう」と記されています。そこが未開の地ガリアと呼ばれていた古代ローマ時代、属州となった蛮族の民にブドウ栽培とワイン醸造法を伝えた古代ローマ人のDNAを前世では受け継いでいた私ですが、蛮族の末裔であるプライド高きフランス人のため、以下の真実だけはここで確認しておきます。

 まずはInter Beaujolais(ボージョレワイン委員会)による10月12日付プレスリリースをご覧ください。

 現地の醸造家から発せられる情報では、4月になっても氷点下5度の寒波に見舞われ、深刻な霜害が発生。6月の大規模な降雹と7月末まで雨降りと低温が続いた天候不順のため、平年作の4割程度と史上稀にみるブドウの不作に見舞われた今年のボージョレ地方。そのため収量の確保が極めて困難となりましたが、昨年実績で59,901ヘクトリットル(=750mℓ換算で790万本)と、全ヌーボー輸出量の半数以上を占めるブッチギリの大得意先である日本向けに、新酒を確保せねばならない事情があります。 (備考: 輸入量第2位で3.1億人が暮らす米国が18,524hℓ=同240万本、第3位ドイツ9,901hℓ=同130万本。その一方、自国では日本向けより少ない53,563hℓが消費されるに過ぎない。人口1.2億の日本の尋常ではない突出ぶりが目につく。※データ出典:Iri Secodip 2011
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【Photo】FIFAサッカーワールドカップ2002で仙台をキャンプ地に選んだイタリアナショナルチーム滞在中、選手スタッフのためにパン作りを担当したのが、仙台市若林区のブーランジェリー「ジャンヌダルク・フィスエペール」。のちに数種類のドライフルーツを生地に入れたこの「ワインパン」(⇒食べかけでスミマセンm(_ _)mを考案する際、イメージしたのがボージョレ・ヌーボー(笑)。11月とはいえ、セラーの手持ち在庫にヌーボーなど決して存在しない庄イタが合わせたのは、ピエモンテ州の作り手「Marziano e Enrico Abbona マルツィアーノ・エ・エンリコ・アボナ」のNebbiolo d'Alba Bricco Barone 2006。料理に寄り添うイタリアワインの美質が発揮される鉄板の組み合わせ

 1980年から辻調理師専門学校フランス校が設置されたリヨン郊外の城郭「シャトー・ド・レクレール」にはSicarex Beaujolais(シカレックス・ボージョレ)というボージョレ地区のブドウ栽培を専門に研究する団体が存在します。辻調フランス校講師を兼務する同団体のベルトラン・シャトレ技術主任は、2012ヴィンテージ収穫直前の「9 月最初の10 日間は雨が降らなかった」とプレスリリースで強調、「心地よく、偉大なフィネスのあるワイン」に仕上がったと胸を張ります。果たしてそうでしょうか??

 数十年に及ぶ熟成の過程で、真に偉大なワインのみが備えるフィネス(⇒高貴さ・優美さ)を感じさせる良質なワインが生まれる産地として、フランスで思い浮かぶのが、アルザス、ローヌ、ボルドー、そして名醸地が連なるCôte-d'Orを擁するブルゴーニュ北部。そうした選択肢がある普通の味覚を持つフランス人の多くが、10年以上の熟成に耐えるクリュ・ボージョレは別にして、11月第3木曜日を心待ちにして特殊な製法で促成醸造される軽く平板な飲み口のボージョレ・ヌーボーに酔いしれるとは到底思えません。

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 井の中の蛙でボージョレ地方のブドウ品種「Gamay ガメイ」の軽いワインしか飲んだことがないのでは?と勘ぐりたくなる前出の名言(ここでは「迷」を当てた方が良い)を吐いたシャトレ氏ほか、如水(みずのごとし)な飲み口を受け入れるフランス人がそれなりに存在するんですねぇ。圏域人口が1000万人を超え、40万以上の外国人が暮らす大都市パリのみならず、美食の都リヨン(人口170万)にだって、私とは無縁のMマークのファストフードチェーンがそれぞれ15店舗ずつ存在しますし、味に敏感とされるラテン系民族でも、人の味覚は所詮さまざまですから...。

【Photo】狭隘な「ボージョレ・ヌーボー通」から、もっと豊かなワイン愛好家への扉を開くなら、たとえばこの1本1,200円(税込)で同価格帯のヌーボーより遥かに美味しい「朝日町ワイン ロゼ 中口」は最適の1本 

 モヤモヤがスッキリしたところで、庄イタにとってはネコ跨ぎアイテム以外の何物でもないヌーボー解禁日に購入したのは、過剰在庫を抱えるイタリアワインではなく、日頃はあまり親しむ機会がない国産ワイン。頻繁に物販催事が行われる仙台市役所前の勾当台市民広場で対面販売をしていたのが、1,000円台前半のリーズナブルな価格設定がされた「朝日町ワイン」。試飲した中で、最もコスパに優れると思われた「朝日町ワイン ロゼ 中口2011」(1,200円)を選びました。今年で10回目を迎えた国産ワインのコンクール「Japan Wine Competition 2012」では、この2011ヴィンテージは銅賞でしたが、3倍以上の価格差がある大手酒造会社系列ワイナリーの製品を抑えてロゼ部門最高賞を過去に4度獲得している実力派です。
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【Photo】ボージョレ・ヌーボー商戦真っただ中の11月上旬、酒田で限定発売されたばかりの酒田酒造の生詰「上喜元 翁」とどちらを開けるか迷った挙句、選んだのは同じく地元限定のレア物「〆張鶴しぼりたて生詰原酒」

 運んだばかりで味がまだ荒れているはずの朝日町ワインは少し落ち着かせてから開けるとして、完全スルーのヌーボー解禁日に庄イタが家飲みしたのは、意表を突いて日本酒の新酒。11月9日に蔵出しされたばかりのフレッシュな「〆張鶴しぼりたて生詰原酒」が、ボージョレ解禁で世間が浮かれる宵の相伴となりました。

 典型的な淡麗辛口酒と評される〆張鶴。仙台では一般にプレミア価格で販売されますが、地元の新潟県村上市では、最も廉価なアル添の普通酒「花」(税別1,725円/1.8ℓ)が晩酌用に愛飲されます。この地元限定酒は、村上の名物酒販店「酒道楽 工藤」で入荷当日に入手したもの。さらりとした特別本醸造「雪」や純米吟醸「純」、吟醸「特撰」などとは明らかにタイプが異なる濃厚かつ芳醇旨口な飲み口が印象的。普通酒「花」の原酒ということで加水していないため、表記アルコール度数は20%と高め。冷やまたはオンザロックがお勧めです。

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 炭素濾過もしていないといいますから、世の飲み助が憧れる搾ったばかりの「ふなぐち」に極めて近いトロリとした飲み口。米のうま味たっぷりで、メロンのような風味もあり至福の時が過ごせます。一升瓶で2,240円、四合瓶1,020円(税別)と、ペットボトル入りボージョレ・ヌーボーと同価格帯にして、はるかに飲みごたえ十分。しかもアルコール度数が高いので、すぐに気持ち良くなれる(笑)。吉野家の牛丼じゃありませんが「うまい・安い・早い」と三拍子揃っており、なんとも嬉しい限り。「早い・安くない・うまくない」某新酒の季節が巡ってきたら、日本酒度でいえば+20度以上の超辛口に味付けしてみた今回の内容を思い出して下さいね。

piccolo_pinocchio.jpg 今年のボージョレ・ヌーボーを「偉大なフィネスがあり、アロマの複雑さが見事なワインと」強弁するシカレックス・ボージョレのベルトラン・シャトレ技術主任の鼻が、嘘を重ねたピノッキオみたいにならないことを祈りつつ、庄イタは怒りの鉾を収めます。これにてボージョレ・ソードー掃討作戦2012、任務完了。

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2012/11/03

暮らしをデザインする「あかり」

Piatto11月号こぼれ話 ver.2 
◆Web Piatto : http://piatto.kahoku.co.jp/piatto/
Piatto201211_cover.jpg
 仙台発・大人文化を提案するマンスリーマガジンPiatto11月号は本日発行。8月号の取材現場に携わって以降は、「ジョジョ展 in S市杜王町」関連業務と編集作業の時期が重なった9月号・10月号では誌面制作に全くタッチせずにいました。ゆえにPiattoこぼれ話カテゴリーはひさびさの更新です。

 晩秋の夜長、灯火親しむの候だからこそ、見直したい照明について11月号では取り上げました。居心地の良い空間づくりに欠かせない要素のひとつが「あかり」。いつものお部屋の雰囲気をガラリと変えるプロのアドバイスを参考に、大切な人とのリラックスした時間を過ごすもよし、自分と向き合う満ち足りた時間を過ごすもまたよし。

 ほの暗いロウソクのような暖色系の白熱灯や、壁面にバウンスさせた間接照明を好み、蛍光灯のシーリングライトが発する寒色系の光を忌み嫌う傾向がある庄イタ。きっと電球が一般化する以前に前世を過ごした19世紀中葉の北イタリアでの前世の習性が抜け切らないのでしょう。震災後は不夜城のごとき歓楽街のまばゆさには、以前にも増して違和感を感じるようになりました。

monmaya_1.jpg【Photo】登録有形文化財に指定された1928年(昭和3)築の町屋造りの母屋。(株)門間箪笥店の若き6代目・門間一泰(かずやす)専務が「monmaya」と屋号を変えた現在は、伝統的な様式美を継承する仙台箪笥とデザイン性の高いイタリアの照明器具をリスペクトして誕生した「DI CLASSE ディクラッセ」の照明器具などを取り扱う伝統美とモダンが調和するショールームとして活用

 今月の巻頭特集「毎日がいとおしくなる あかりがつくる心地よい暮らし」では、あかりを軸に和洋それぞれのノウハウをご紹介しています。登場したアイテムをお勧めするのは勿論ですが、今回の取材先は、テイストは異なれど、いずれも時間を工面してでも訪れたい素敵な雰囲気をたたえた空間でした。

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【Photo】間口は一般家屋とさして変わらないものの、奥行きがある典型的な町屋造りのmonmaya。木枠のガラス窓、表紙にも登場した雪見障子、ゼンマイ式の柱時計幾何学模様を描く象嵌細工の欄間など、随所に古き良き日本家屋の面影を残す(写真左)

 まずは表紙撮影と併せて築84年の母屋がロケ地となった「monmaya(もんまや)」。1995年(平成7)に完成したショールーム仙台箪笥伝承館を併設するこちらは、創業以来140年になる老舗です。門間箪笥店としての創業以来の地である仙台市若林区南鍛冶町は、染師町・畳屋丁・弓ノ町・石切町などと並んで、その名が示す通り藩制時代は鍛冶職人が住まった職人町。丹念な鍛冶仕事の精華である飾り金具がふんだんに用いられた芸術品のような仙台箪笥は、仙台人にとっては一竿は欲しい憧れの家具です。

monmaya_4.jpg【Photo】神棚と押し入れの下の壁面に組み込まれた明治の名工といわれた門間民冶の手になる玉杢の欅に仙台木地呂塗りを施した仙台箪笥。重厚感のある金具は、寅年生まれの民冶が、彫金の名人と称された菊地松右エ門に製作を依頼した名品

 門間箪笥店は、仙台では唯一の取り扱いとなる新潟県燕市のダイニング・キッチンウエアブランド「enn」のサービングプレートを8月号で取り上げています。その時と同様、美しい造形は、世の東西を問わず融合することを示してくれた「DI CLASSE ディクラッセ」の照明器具をメインに撮影が行われたのは、ショールームとして使われる1928年(昭和3)築の母屋。平成の初期までは実際に住まいとして使われていた町屋造りの純和風建築です。文化庁から登録有形文化財の指定を受けるだけあって、職人技が光る建具や作り付けの箪笥のしつらえは一見の価値ありです。

 続いては青葉区花京院に建つビルの1Fにある「トーヨーキッチン&リビング 仙台ショールーム」。今号では照明器具を中心にご紹介しましたが、それだけではもったいないのがこちら。なぜならそこは庄イタの物欲を刺激する質の高いイタリアン・プロダクツが、数多く展示されていたのです。
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 毎日の料理が楽しくなりそうな機能的でデザイン性に満ちた同社オリジナルキッチンツール、遊び心いっぱいのハイセンスなイタリア家具、芸術の薫り高いモザイクに圧倒される世界遺産の街ラヴェンナに工房を構えるSICIS(シチス)社のヴェネツィアン・モザイクなどが所狭しと展示されています。

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【Photo】壁面のヴェネツィアン・モザイクが変幻自在な光を放つ。プラスチックにクロームメッキを施し、装飾性の高さを演出するできるシャンデリア「Kilalaキラーラ」。9灯(W780×H780)と5灯(W450×H580)の2サイズ。ダイニングチェアは「AMI AMI アミアミ」。ブラックと白も展開(左写真)
 高低差をつけたダブル使いの事例を誌面でご紹介したキラキラの「Klunkerクランカー」(右写真奥)の手前は、花型のポリカーボネートが華やかさを演出する「Bloomブルーム」(W590mm×H750mm)。いずれもミラノ近郊に本拠地を構えるKartell社の製品
 

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【Photo】スタンド型フロアライト「Satin サテン」(W400×H1995)の隣のソファに座る取材スタッフEさんは伝説の小人族コロボックルにあらず(笑)。(左写真) 重量が軽く、女性でも積み重ねが簡単にできる肘掛椅子「Louis Ghost ルイ・ゴースト」(右写真)は、一見すると"空気椅子"

 世界的に活躍するプロダクトデザイナー、吉岡徳仁氏が2008年のミラノサローネで発表したポリカーボネートで編み格子のような造形を生み出したKartell カルテル社のチェア「AMI AMI」、パリ生まれの工業デザイナー、フリップ・スタルクが、ルイ15世の時代に登場したクラシックな肘掛椅子を透明な樹脂で現代風にリモデルした「Louis Ghost」など、アート感覚溢れる機能的な生活ツールは、1脚2万円台から3万円台と手が届く範囲。
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 オブジェのようなシャワー水栓「BIG」を採用したアイランドキッチンから、色合いがひとつずつ異なるため、見る角度や光の当たり方によって万華鏡のような表情を見せるSICIS社製ヴェネツィアン・モザイクのコースターまで、ショールームには幅広いラインナップが揃います。

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【Photo】トーヨーキッチンオリジナルのシンクは樹脂製で可動式の水栓や「BIG」(上写真)だけを挙げても機能性と優れたデザイン性を両立している。  SICIS社のモザイクを用いたこのコースター(1個500円・左写真)に載せたコップの水が、季節と時間によってさまざまに表情を変える水の都ヴェネツィアのラグーナ(=潟)へと変貌しそう

 今年9月、東京南青山に絢爛たるSICIS社のヴェネツィアン・モザイクの展示スペース「SICIS TOYO KITCHEN STYLE」がオープンしました。250平米の床や壁面を埋め尽くす色ガラスを組み合わせたモザイクは、日本では他に例を見ないスケール。それはSICIS社の工房があるイタリア・ラヴェンナの至宝、6世紀の建造当時のモザイクの輝きに息をのむサン・ヴィターレ聖堂内陣や、その脇に建つ小さなガッラ・プラチディア聖堂内部を埋め尽くす天上の楽園かと思えるモザイクをも想起させるかもしれません。目の保養・心の栄養になること間違いなし。こちらも必見です。


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