あるもの探しの旅

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2013/04/20

上映期間延長

在来作物と種を守り継ぐ人々の物語
  映画「よみがえりのレシピ」仙台上映 期間延長

・2013年4月27日(土)~5月3日(金・祝)@フォーラム仙台

 川崎市アートセンター「アルテリオ映像館」と大阪府淀川区「第七藝術劇場」で映画「よみがえりのレシピ」劇場公開が始まった本日、先週13日から劇場公開が行われている仙台での上映期間延長が決定しました。パチパチパチ...。

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 宝谷カブのピッツァなど、アル・ケッチァーノが編みだした料理の写真が加わった最新のフライヤーに写真提供をなさった東海林晴哉さんの写真展「山形在来作物の世界」@美術カフェ ピクニカは明日が最終日。6月には再びレストラン「パリンカ」での作品展示がありますが、21日(日)15時頃から東海林さんご本人が会場にいらっしゃるとのこと。作品を前に直接話をうかがえるまたとない機会です。

 映画に登場するオーナーシェフは、遠方からの客が多い週末といえど、必ずしも店に居るわけではない点、加えて店主不在の折に出される???な料理には大きな落差がある点を除けば、虚構はもちろんのこと、少しの誇張もないおとぎ話のようなこのドキュメンタリー作品。まだご覧になっておられない方。そして今一度カタルシス体験をなさりたい方。どうぞ「フォーラム仙台」へお運びください。

 延長期間は4月27日(土)~5月3日(金・祝)まで。上映は10:00~となります。じんわりとこみあげてくる映画の感動さめやらぬ今年のGWは、撮影の舞台となったロケ地を訪ねてみるのもいいかもしれません。

primavera_fujisawa2009.5.jpg【Photo】春の大型連休を迎える頃、湯田川温泉と藤沢集落を結ぶ金峰山中の林道に分け入ると、新緑の山中で藤沢カブが人知れず一斉に花をつけた秘密の花畑が視界に入ってくる。カブはアブラナ科ゆえ、4月下旬になると菜の花のような黄色い花を咲かせ、やがて実を結び、翌年以降に撒かれる種となる。撮影:2009年5月4日
(Photoクリックで拡大)

 庄内平野を見はるかす高台にある鶴岡市宝谷地区、藤沢集落の山中、そして湯田川温泉から温海温泉へと向かう道筋の田川地区から一霞地区にかけては、映画に登場する宝谷カブ・藤沢カブ・田川カブ・温海カブが、新たな種を結ぶための楚々とした黄色い花を咲かせて訪れる人を優しく出迎えてくれることでしょう。

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2013/04/14

在来作物と種を守り継ぐ人々の物語

映画「よみがえりのレシピ」仙台上映
  ・2013年4月13日(土)~26日(金)@フォーラム仙台

東海林晴哉写真展 山形在来作物の世界
  ・同4月2日(火)~21日(日)@美術カフェ ピクニカ 
  ・同6月5日(水)~7月15日(月)@レストラン パリンカ

tokairin_haruya.jpg 我がホームグラウンド・山形県庄内地方をはじめとする個性豊かな在来野菜と生産者、そして周囲の人々の姿を追った二つの企画が、仙台で同時開催されています。

 4月2日に美術カフェ「ピクニカ」で展示が始まった鶴岡在住の写真家・東海林晴哉さんの写真展「山形在来作物の世界」。在来作物をライフワークとする東海林さんとは、藤沢カブの焼畑作業が行われた2006年8月、湯田川の山中で初めてお会いして以来、折につけご一緒してきました。地中深くに根を張り、みずみずしい生命力と存在感を示す作品が仙台では展示されている「宝谷カブ」の収穫の模様を収めた写真をViaggio al Mondoにご提供いただいたことが過去にあります。

picnica_1.jpg【Photo】美術カフェ「ピクニカ」での東海林晴哉写真展「山形在来作物の世界」は21日まで。
6月5日からは青葉区霊屋下のレストラン「パリンカ」で開催

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 写真展には、金峰山南麓の山中で伝統的な焼畑農法で作られる田川カブと生産者の姿を収めた作品20点と、「生きる」をテーマに作物の目線で捉えた平田赤ネギ・藤沢カブ・漆野インゲン・孟宗・大滝ニンジン・外内島キュウリといった在来作物15点、合わせて35点が展示されています。田川カブの生産者の中には、金峰山の北側にあたる鶴岡市藤沢集落で、藤沢カブの種を守り継いだ後藤勝利(まさとし)さんのお姉さまで、田川赤かぶ漬グループ代表を務める武田彦恵さん(予告編で赤カブを手に収穫の喜びを語る下画像のあねちゃ。今年で御歳77)の姿もありました。

 そして4月13日(土)、渡辺智史監督作品のドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」の劇場上映が仙台で始まりました。2011年11月の初公開から1年半あまり。ようやくの宮城初公開です。上映は4月26日まで。お見逃しなきよう。

 地元で上映が始まって以降、日本各地で上映が行われてきたこの映画については、鶴岡での公開初日に仙台から駆けつけた2年前の11月、Viaggio al Mondo でもいち早くご紹介していましたLink to backnumber。繰り返しになるので、ここで映画の内容について触れるのは控えます。
haruya_tokairin.jpg【Photo】ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」鶴岡での上映最終日となった2011年11月25日、上映後に講演を行った民俗研究家の結城登美雄先生を交えて懇親会が行われた。その席上、鶴岡市小真木で、育種家であった義父の武さんが1965年(昭和40)に育種した「大滝ニンジン」を唯一作り続ける大滝小菊さんが翌日収穫を行うとの情報を、同席した山形大学農学部江頭宏昌(ひろあき)准教授から入手。翌朝10時に待ち合わせした東海林さんほか、毎日新聞の長南里香記者も合流し、大滝さんの畑に伺った。月山を背景に収穫したての大滝ニンジンを撮影する東海林晴哉さん

 外内島キュウリ藤沢カブ平田赤ネギだだちゃ豆・・・。無いものねだりではなく、身近かにある地域資産に光を当てることを旨としてきたViaggio al Mondoでは、「足もとのこと」カテゴリーで幾度となく取り上げてきたワン・アンド・オンリーな地域の伝承文化を体現する在来作物。

 スクリーンに登場するのは、こうした在来作物の宝庫である庄内の事例だけではありません。今年1月にスローフード協会から絶滅の危機に瀕する保護すべき作物を指定する「味の箱舟(アルカ)」として認定された真室川町の甚五右ヱ門芋や、同じく2005年にアルカ認定を受けている米沢雪菜などが、おのおの自家採種を営々と繰り返してきた生産者とともに登場します。

frier_yomireci2.jpg【Photo】山形市北部風間地区原産の「山形赤根ホウレンソウ」がキービジュアルに登場した第一弾に続き、さまざまな山形の在来作物が並ぶ第2弾フライヤーに表情豊かな作物の写真を提供したのも東海林晴哉さん

 そこで描かれるのは、国論を二分する環太平洋経済連携協定(TPP)で、主に産業界から聞かれる推進派の論拠となるあくなき経済性の追求や、遺伝子組み換え大豆が全作付の9割を超える米国のような大規模集約型農業を志向する動きとは無縁の営み。効率性や金銭的な価値といった物差しでは決して推し量ることができない地域の宝を取り巻く人々の姿は、目まぐるしい変化と目新しさを追いかける都市生活者の目にどう映るのでしょうか。

 これまで全国各地で上映されてきた作品をご覧になった人の多くが、スクリーンに登場した作物を実際に食べてみたいと思うようです。現場主義を貫いてきた庄イタは、作り手の思いや作物が生まれる風土や歴史を知らずして、本当の魅力は到底理解できないと信じて疑わない者です。

 この映像作品をご覧になって何か感じるところがあったなら、ぜひ五感を研ぎ澄ましてそこを訪れてみてください。今まで目に入らなかった新鮮でどこか懐かしい普遍的な価値観を発見できるかもしれません。
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◆東海林晴哉 写真展「在来野菜の世界」
・2013年4月2日(火)~21日(日)
   会場:美術カフェ「ピクニカ」(仙台市青葉区一番町1-5-31)
   PHONE: 022-721-2181
   営:12:00~20:00( 土日祝:~18:00 )月曜定休
   URL: http://picnica.net/
・2013年6月5日(水)~7月15日(月)
   会場:レストラン「パリンカ」(仙台市青葉区霊屋下19-8)
   PHONE:022-213-7654
   営:11:30~14:00(土日祝14:30) 18:00~21:00 火曜定休
   URL: http://r-palinka.com/
・東海林晴哉氏ブログサイト〈Haruyaの写真日記〉http://d.hatena.ne.jp/Haruya_T/

◆やまがた発長編ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」
・2013年4月13日(土)~26日(金)
   上映:フォーラム仙台(仙台市青葉区木町通2-1-33)
   1日2回上映 ・1/10:00~  ・2/18:30~
   PHONE:022-728-7866
   公式サイト http://www.y-recipe.net/
  【今後の上映スケジュール】
   ・神奈川  川崎市アートセンター 4月20日~26日
   ・大阪   第七藝術劇場 4月20日~5月10日
   ・北海道  シアターキノ 4月27日~5月3日
   ・京都   京都シネマ  5月4日~
   ・石川   シネモンド  5月11日~5月24日
   ・兵庫   神戸アートビレッジセンター 5月18日~

 ★4/20追記
   仙台上映が1週間延長決定ッ!!!!
   ・4月27日(土)~5月3日(金・祝)1日1回上映 ・午前10時~ 
   ・東海林晴哉氏が撮影した在来作物を被写体にしたポストカード(1枚160円)や、
    アートポスター「やまがたの在来作物たち」vol.1(A2判・筒入り1,200円)を会場で販売
   ・上映実行委員会製作「みやぎ在来作物NewsPaper」を鑑賞者に無料配布


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2013/04/07

卒業しました

piatto201204.jpg 爆弾低気圧が襲来した先週末、社主催による大きな催事に携わったため、毎月第一土曜日の発行に極力あわせるよう心掛けてきたViaggio al Mondoの「Piattoこぼれ話」カテゴリーの更新ができませんでした。

 今回はPiattoに関してちょっとしたご報告をします。

 仙台市青葉区一番町にあるフラワーショップ「ハナサク4Leaf(フォーリーフ)」の店頭で色とりどりの花に囲まれて佇む高以亜希子さんが表紙を飾った4月号をもって、仙台発・大人文化を提案するマンスリーマガジンPiattoの関連業務から離れることになりました。

piatto2010.10_cover.jpg【Photo】4月6日発行Piatto最新号(上)と2010年10月の創刊号(左)。表紙に関するこぼれ話はコチラ

 創刊当初はオヤジ連中から「何だっけ、ピッコロじゃなくて、えーっと・・・」などと言われたPiattoというネーミング。イタリア語で皿や料理を指すこの名前に最終的に落ち着くまで、外部の編集プロダクション数社からの提案を含めて事前に挙がった候補は、ゆうに300を超えます。ああでもないこうでもないと、社内会議で議論を重ねるも「これぞ!!」という決定打がなく、やがてアイデアが煮詰まる隘路に。空腹による思考回路停止の寸前で、イタリアンのコース料理にちなんだPiattoという名が浮かんだ庄イタの案が起死回生となり、採用となったのでした。

 Antipastoに始まり、Primo Piatto、Secondo Piattoへと続き、Dolce、Bevandaまで一連のコース料理のように、旬のオイシイ話題を毎号召し上がって頂けるようにという願いを込めたこの名前。発行経費を広告収入で賄うフリーペーパーという制約の中ではありましたが、これまでご用意した前菜からパスタ&リゾット、肉&魚のメイン、そしてドルチェ&カッフェに至るPiatti(複数形)をお楽しみいただけたでしょうか?

trattoria_alpha.jpg【Photo】シチリアのタロッコオレンジジュースを取り上げた河北aipha2000年7月号のTrattoria alpha(トラットリア・アルファ)。協賛広告にはジャンジャン横丁にあった頃の「イル・デスティーノ」、「francesca」オーナーのTさんが多くの料理人を育てた「VINO IL SALOTTO」、泉パークタウンにあった「泉亭」、多賀城の東北歴史博物館にあった「ビストロレストランK」など懐かしい名前が並ぶ〈誌面クリックで拡大〉

2002_05cover.jpg Piattoの前身にあたる月刊情報誌「河北alpha」では、2000年5月号から連載したイタリア食材シリーズ「Trattoria alpha」を立ち上げ、2002年5月のリニューアル号では、日韓共催FIFAワールドカップで、デル・ピエロ、トッティ、カンナバーロらスタープレーヤーを擁すも、正視に堪えない決勝トーナメント韓国戦で登場した迷審判による不正ジャッジに泣いたイタリア代表が仙台をキャンプ地に選んだことを機に「VIVA! ITALIA-好きだからもっと知りたいイタリア」を特集。太っ腹にもバッグがリニューアル記念読者プレゼントとなったGUCCIのほか、ETRO・MISSONIなどの最新モード、家具、書籍、食&ヴィーノなどイタリアで埋め尽くされた特集の巻頭は、パンツェッタ・ジローラモのインタビューでした。

【Photo】ロゴや内容を一新し、河北ALPHAとしてリニューアルした2002年5月号は渾身のイタリア特集

panzetta_giroramo.jpg【Photo】東京渋谷のNHK放送センターで教育テレビ「イタリア語会話」収録の合間に取材したパンツェッタ・ジローラモの単独インタビュー記事。その日はドルチェ&ガッバーナで決めていたジローラモの著作「極楽イタリア人になる方法」と「パスタとワインと豚のシッポ」を持参、取材後サインをねだるミーハーなのだった〈誌面クリックで拡大〉

 2003年4月、山形営業所開設に伴い、一旦ALPHA担当を外れます。なれど、それがきっかけで、独創的な食の世界と真摯に向き合い、当時は無類の輝きを放つも、ほとんど顧みられることがなかったアル・ケッチァーノを東田川郡櫛引町(後に鶴岡市に合併)で発掘。同年9月号「食の里・庄内」で世に唯一無二の価値を紹介します。同年秋には、イタリア・マルケ州アンコーナ県アルチェヴィアと藤島町の有機農業を通じた民間交流促進訪問団の現地運転手を兼ねて私費で随行、翌年3月号で同行レポートにまとめました。

ALPHA_2004.03.jpg【Photo】2004年3年号。前年秋の訪伊使節団同行記〈誌面クリックで拡大〉

 新潟下越から東北6県をカバーするViaggio al Mondoにおける予測不能な出没ぶりから、フーテンの寅次郎と一部で囁かれる庄イタに代わり、5月号からは私と同じ「かほくブログ」に所属する「OH!たけっち」指揮のもとでPiattoの誌面作りが行われます。東北各地における神出鬼没ぶりは、遠征が週末に限られた庄イタ以上。昨日は会津、今日は岩手久慈、明日は八戸&弘前といった雲隠れを得意技とする行動パターンは浜崎伝助さながら。松竹映画が寅さんからハマちゃんにバトンタッチした構図と符合するPiattoの司令塔交代劇。今後いかがなりますか、乞うご期待。

 あくまでも庄内系イタリアンゆえ、ここでは庄内&イタリアつながりの掲載事例だけ一部挙げましたが、これまでALPHAやPiattoで取り上げたジャンルは多岐に渡ります。こうして振り返ってみると、随分と長きにわたってフリーペーパーに携わったなぁ、と実感します。

 ALPHAとPiattoをご愛読くださった皆さん、そして取材でお世話になった多くの方々、ご協賛頂いたクライアント、そしてタイトかつハードな作業で支えて下さった歴代編集スタッフの方たち、本当にありがとうございました。
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