あるもの探しの旅

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目の保養だけじゃねぇ...。

夢か現(うつつ)か幻の食材か

 2017年の第一弾は、酉年の幕開けを告げるイタリア語で雄鶏を意味するGallo(ガッロ)にちなんだ話題から。

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【Photo】籠の鳥状態に置かれた禁断症状を和らげてくれたブラ土産。ブラ中心部、ポレンツォ通りにある菓子店兼サードウェーブ系カフェ「Bottega delle Delizie ボッテーガ・デッレ・デリツィ」のチョコレート3種。(Photo上下とも時計回りに)特産のヘーゼルナッツのクリームを約30%の割合でチョコレートに配合した「ジャンドゥーヤ」、ヘーゼルナッツクリームの割合が多い「ノチオーラ」、定番のアーモンドではなくピエモンテではへーゼルナッツを使うヌガー「トロンチーノ」をそれぞれチョコでコーティング

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 心地よい香りと希少性ゆえに高値を呼ぶ白トリュフが旬を迎えた(9月中旬~12月中旬ごろ)さなかにピエモンテ州クーネオ県Bra ブラ周辺と、ミラノおよびロンバルディア州北部の湖水地方を11日間に渡って訪れた学生時代の旧友から、ピエモンテ菓子とともに一冊の本が送られてきました。【下画像】

 見るべき場所、食べるべき店、飲むべきヴィーノに関して事前に情報提供をしたお返しに気を使ってくれたのです。ありがたや、ありがたや。

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Guida Gallo 9a edizione  101 Risotti dei migliori ristoranti del mondo.

 手元に届いたのは、リゾットを主力とする加工食品メーカーRiso Gallo社が、2013年に9版目として発行したリゾットのレシピ本です。

 同社はアドリア海の女王として君臨したヴェネツィア共和国と地中海交易の覇権を競った歴史に彩られたジェノヴァで創業。海洋交易に活路を見いだした都市国家の気風そのままに1856年の当初より南米市場を開拓。

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 1926年には稲作が盛んなロンバルディア州パヴィーア県に本拠地を移転。イタリア産米を中心とする多彩な商品を取り揃える食品メーカーとして経営規模を拡大し、今日に至っています。

【Photo】リーゾ・ガッロ社の商品ラインナップの中では、リゾットに最適なリセルヴァ・ガッロ・リーゾ・カルナローリ

 このレシピ本で紹介されているのが、イタリア全土から選りすぐったリストランテ50軒と世界各国から厳選した51軒のイタリアンレストランで提供する101のリゾット。

 4日間のピエモンテ滞在中、誕生日を迎えた友人に、Fossano フォッサーノで連泊したホテルから贈られたのだといいます。

 各レストランとシェフのプロフィール紹介が、イタリア語と英語で併記され、巻末にリゾットのRicette(レシピ)が記載される構成になっています。

 紹介されるリゾットは、どれも美味しそう。とりわけ庄イタの唾液腺を制御不能にしたのが、Risotto alla Nocciola Tonda Gentile delle Langhe IGP, Araguani in purezza e tartufo bianco. (ピエモンテ州南部ランゲ丘陵で産出する最高級ヘーゼルナッツ「トンダ・ジェンティーレ」のリゾット・ベネズエラ産ピュアチョコレート「アラグアニ」と白トリュフ風味)【下画像】

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 こちらはヴァッレ・ダオスタ特別自治州出身のシェフ、ミルコ・ザーゴ氏のスペチャリテ。イタリア名誉市民権を有する若かりし頃のロバート・デ・ニーロを碧眼にしたような風貌の持ち主です。

 プーチン大統領も常連だというロシア・モスクワのリストランテ「Syr」が2001年にオープンした当初から厨房を任されているザーゴ氏の料理人としての原点はピエモンテ料理。

 ナッツ系のフレーバーとタナロ川沿いの石灰質土壌由来のミネラリーさが特徴となるヴィーノ・ビアンコ「Roero Arneis ロエロ・アルネイス」を冷やし過ぎずに大きめのグラスで合わせたいこの一皿。ランゲ地方の伝統食材を惜しげもなく使用した逸品です。

 記載されたレシピ(4人分)をざっとおさらいすると...。

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 1.トンダ・ジェンティーレ【上画像】(400g)を1,200mℓの鶏のブロードに3時間浸す
 2.軽く炒めたカルナローリ米(240g)バター(40g)バニラビーンズ(少量)をブロード
   で加熱

 3.白ワイン「ロエロ・アルネイス」(40mℓ)を加え、乳化してとろみが出たら火を止める
 4.白ワイン(ないしはブドウの搾りかす)を塗り込んで熟成させたテストゥンチーズ
   (60g)、バター(40g)と塩コショウ(適量)で味を整える

 5.ヘーゼルナッツペースト(12g)と同量のピュアカカオで風味付け
 6.懐事情が許す限り、破産しない程度に白トリュフを思う存分にスライス!!

 こんなレシピの記載内容から完成形の味を想像するだけでも幸せな気持ちになる料理です。

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 ページをめくっていくと、Isola d'Asti イゾラ・ダスティ「Il Cascinalenuovo イル・カシナーレヌオーヴォ」【上画像】や、Canelli カネッリ「San Marco サン・マルコ」【下画像】など、庄イタが訪れたピエモンテ州のリストランテも料理とともに登場します。

san-marco_canelli.jpg risotto_san-marco.jpg

 スローフード協会が隔年で開催、東北から生産者や料理人が参加した「テッラ・マードレ」と「サローネ・デル・グスト」の取材で、2006年に訪伊した際〈2007.6拙稿「Terra Madre テッラ・マードレに参加して」「Salone del Gusto サローネ・デル・グスト体感レポート」参照〉、ご一緒した懐かしいメンバーと再会する機会が、ちょうど10年の時を経て巡ってきました。

 それは、神奈川県鎌倉のJR大船駅近くにある「アトリエキッチン鎌倉」で催された「白トリュフとピエモンテ料理の夕べ」と題された会合でのこと。

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 目の保養となるレシピ本を眺めてヨダレをダダ漏れさせるだけや、同行が特別に許されたトリュフ狩り【上・下画像】の記憶の糸をたぐり寄せ、白トリュフの香りを反芻する白日夢に溺れるだけでは到底気が済みません。

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 夢を現(うつつ)とすべく、白トリュフの芳香に誘われて〝いざ鎌倉〟とばかりに馳せ参じた当日の模様は、次回さっくりとレポートします。

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