あるもの探しの旅

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2018/02/23

忽然と消えた●●●は神隠し?

そして浮上した被疑者 A・B・C・Dとは?


Quando sei a Roma, vivi come i romani.(伊語)(= When in Rome, do as the Romans do.)☞ 郷に入っては、郷に従え。〟これは、当サイトのカテゴリー内「Profilo プロフィール」にある通り、庄イタの行動規範です。

 今回は、このポイントを踏まえた上で話を進めます。なお、庄イタは、郷に入らずとも郷に従う(☞ イタリアに行かずともイタリア的)傾向が顕著でもあります。

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【Photo】ローマ出身の俳優・監督アルベルト・ソルディ(1920-2003)主演で1954年に公開されたコメディ映画「Un americano a Roma ローマのアメリカ人」のワンシーン。ハーレーダビッドソンを乗り回す生粋のローマっ子ナンドは、まだ見ぬアメリカへの憧れが度を越している青年。西部劇映画を見終え、ガンマン気取りで警官に怪しまれつつ帰宅。深夜の食事は、母親が用意したマカロニと菰被りボトルの赤ワインかと思いきや「俺はマカロニも赤ワインも喰わない。アメリカ人だからバゲットにジャムとヨーグルトとマスタードを塗って...」と言いつつ、バゲットに牛乳をかけて食するも、あまりに不味くて吐き出す(笑)。挙句の果て、悪態をつきながらマカロニを頬張り、「これは牛乳だ」と言いながら赤ワインをラッパ飲み。イタリアかぶれの庄イタが妙に親近感を感じるアメリカかぶれのお騒がせキャラ

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 季節の変わり目に生ずる邪気を払うべく、平安期に唐から伝来した習慣が宮中行事化した「追儺(ついな)」が、室町時代になって一般化したのが節分であるといわれています。
mamemachi_2009.jpg【Photo】ベズビオ火山に敷設された登山電車のCMソングとして世に出た「フニクリ・フニクラ(Funiculì funiculà)」。誰もが知るこの曲を全く関係ない内容に差し替えた「♪履こう履こう鬼のパンツ」という替え歌に乗せられて虎柄の丈夫なパンツは履かずとも、鬼の面をつけた父親が、子どもが撒く殻付き落花生の標的となって逃げ惑う。そんな仙台の一般家庭における節分風景の一例

 子どもが成長した近年は、豆まきすらしていなかった節分ですが、祖父母の存命中は、仙台では一般的だったと思われる勇ましい豆まきの掛け声「鬼は外 福は内 天打ち 地打ち 四方打ち 鬼の目ん玉ぶっ潰せ」とともに家の各部屋を回ったものです。

 天井・床・四方の壁に向けて撒くのは殻付きの落花生で、全ての部屋で豆まきをした後、撒いた落花生は回収。10代前半だった時分は、年齢の数の豆を食べました。

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【Photo】京都東山「青山豆十本舗」の豆まきセットの内容は、家長制度が無くなって久しい平成の世においてもお父さんが被るのがお約束であろう鬼の面、煎り大豆、そして仙台では見たことのない謎の丸干イワシ。種明かしは後ほど

 ところ変わって関西では、落花生ではなく煎り大豆が主流。行動規範に基づく異文化体験として、これまでは全く必要性を感じなかった恵方巻、そしてこちらに来て初めて知った節分イワシにも挑戦した今年。

蛇足ながら、庄イタが暮らすのは西宮市ですが、2月20日に辞職した今村岳司前市長宅では、私有地に侵入したオニに向かって「殺すぞ」と凄んでみせるのでしょうか 。よいこのみんな、こんなみっともない大人になっちゃダメだよ。

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 ここ20年ほどで急速に認知度が高まった恵方巻とは、今さらながらですが、歳徳神がいる方向を向いて無言で巻き寿司を丸かじりすると福を招くというもの。

 1980年代後半に大手コンビニのプロモーションで、それまで呼称が定まらなかった巻寿司が、恵方巻の名前で徐々に全国へと浸透します。

 恵方巻の発祥に関しては、大阪の繊維問屋街・船場の商人説ほか、遊郭起源説、戦国武将がゲン担ぎとして行った説など諸説ありますが、いずれも決め手となる文献・資料は存在せず、断定は不可能といわざるを得ません。真相が闇に包まれたままの由来について、想像が妄想の域にまで達したフェイク情報がネット上に氾濫しており、いささか辟易気味。

ehomachi_7&11-001.jpg【Photo】1998年(平成10)に初めて「恵方巻」という名前でプロモーションを仕掛け、全国区の認知度へと押し上げたのがセブン・イレブン。今年も熱い商戦を繰り広げた

 大阪鮨商組合の資料によると、節分に招運のため太巻き寿司を丸かぶりする習慣は、戦前から一部で存在していたようです。

 クリスマスのデコレーションケーキにしろ、バレンタインデーのチョコレートにしろ、お化けカボチャと仮装ゾンビが街に溢れるハロウィーンにしろ、年中行事にちなむモノが日本で広まったのには、必然性なり理由が存在したはず。

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【Photo】今年の節分2月3日恵方巻きの特設コーナーが設けられた西宮市の食品スーパー上・下画像。さまざまな具材の恵方巻に熱い視線を送る西宮市民

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 一部で過剰生産をした挙句、食物廃棄を増やしていると槍玉に上がる恵方巻。それでも西宮に引っ越して西宮市民の恵方巻購入率の高さを目の当たりにし、とやかく言うのは野暮というものと考えるようになりました。

 食卓のよき伴侶となるイタリアワインを愛する者として、あこぎな商業主義が目に余る低品質&高価格なボジョレー・ヌーボーは断じて認めるわけにはいきません。固い話は抜きにして恵方巻が家族間や社会の潤滑油だと思えば、存在価値は認めてもよろしいのでは ?

 恵方巻発祥の地とされる関西における節分事情を確かめるべく、自宅に近いikari 夙川店から、関西スーパー苦楽園店、そして阪急OASIS甲陽園店と、キャラが異なる3軒の食品スーパーを巡りました。

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 惣菜コーナーの一角は、幾種類もの恵方巻で溢れており、品定めに余念のない西宮市民の熱気が渦巻いています。バックヤードではフル回転で製造しているのでしょう、次々と恵方巻が売り場に補充され、売れ行きの良さを物語ります上画像

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pop_kansu.JPG人が群がる恵方巻もさることながら、さらに庄イタが気になったのが、特設コーナーが設けられたイワシ。関西では節分にイワシを食べる習慣があるのだといいます。

 更なる謎は関西スーパー苦楽園店のサービスカウンター前にありました。そこには1家族1本限定でお持ち帰りくださいと、ヒイラギの枝がわんさと置いてあるではありませんか。

 これは、葉付きのヒイラギの枝にイワシの頭を挿し、厄除けの「柊鰯(ヒイラギイワシ)」にするのだといいます。そこで発動したのが、冒頭で述べた行動規範 Quando sei a Roma, vivi come i romani.hiiragi_kansu.jpg

 脂が乗ったイワシを焼くと、結構な臭気を発しますよね。誰が言い出したのか不明ですが、鬼や厄はその匂いと突起状のヒイラギの葉を嫌うのだそう。これは〝ニワトリが先か卵が先か〟的な話で、イワシを食するのが先か、ヒイラギに挿す頭を得るため副次的にイワシを買うのか?


 謎は解けぬまま、恵方巻に加え、ほぼ訳もわからずに付和雷同して尾頭付きのイワシを購入。しっかりヒイラギの枝も頂いたのは申すまでもありません。

 塩焼きにしたイワシをおかずに南南東を向いて恵方巻を食した夜、厄除けの柊鰯を玄関先に掲げました下左画像

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 それから2日後。玄関先の柊鰯は、イワシの頭だけが神隠しに遭ったかのごとく忽然と消え、ただのヒイラギになってしまったのです!!!上右画像

IMG_2832.jpg アカン。追い払った厄が、また寄ってきてまう。(☜柊鰯を玄関先に掲げるメンタリティはもはや関西人ゆえ、モノローグも関西弁^^)

 氷点下の冷え込みとなった2月5日(月)の朝、出勤する時に柊鰯の無事は確認しています。イワシもろともヒイラギが吹き飛ばされる強風が吹き荒れたわけではなく、かといってイワシの頭だけが神隠しに遭ったとは到底思えません。

 床面から140cmほどの高さがあるドアホンの位置にヒイラギだけは残っているので、尾頭付きのイワシを入手すれば再生は可能です左画像

 しかし、柊鰯が復活したところで、イワシの頭が消えた理由が解明されなければ、同じことの繰り返しになるやも。

 所轄の西宮警察署に被害届を出しても窃盗事案として受理されるとは思えません。そこで対策を考えるうえで、ヒイラギには目もくれず、厄除けのイワシの頭を持ち逃げした可能性が高い不心得な容疑者を庄イタなりに炙り出してみました。

 捜査本部@庄イタ家の初動捜査線上に浮かびあがった土地勘がありそうな被疑者は4名。まずは音声のみですが、犯人の影を捉えた映像から。

 
 拙宅から徒歩30秒の距離にある夙川公園の松並木で騒ぎ立てる知能犯カラス。ヒトの8倍以上の視力とされるイヌワシなど猛禽類ほどではないにせよ、抜群の視力をもってして上空から侵入した嫌疑がかかる重要参考人(参考鳥?)A説。

 マンション2階の犯行現場へと階段から忍び込み、持ち前の身軽さでジャンプ一番、壁面タイルの目地に爪を立ててイワシの頭だけを咥えて逃亡した容疑の重要参考人(参考猫?)B・C・Dがコチラ。

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 いつも近所を徘徊している三毛猫上左画像による単独犯行説。同じく庄イタ宅と隣家の境界にある塀の上や屋根の上によく出没する左右の目の色が違うオッドアイの白猫コンビ上右画像による共犯説。

 節分から20日を経た現時点における捜査状況を皆さまにご報告しておきますと、今のところ犯人特定には至っておりません。なにせ各容疑者ともご覧の通り、なかなかシッポを出さないものですから。

 おあとがよろしいようで。

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2018/02/04

フィレンツェ in キョウト

六 根 清 浄
サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都


 関西食レポの舞台は、大阪ミナミから京都・洛中へと移ります。

【Movie & Photo】昨年7月、都大路を絢爛豪華な歴史絵巻で彩る祇園祭のハイライト、鉦や笛が鳴らすコンチキチン...という祇園囃子とともに、この放下鉾を含む33基の山鉾が巡行する前祭(さきまつり)より〈上動画HD推奨)〉。 宵山の日、観光客でごった返す四条通から離れて訪れた頂法寺 六角堂は、生け花の聖地でもある〈下画像

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 財団法人 池坊華道会での仕事があり、阪急電車で京都へと趣いたのが1月25日(木)。最寄駅となる烏丸駅に到着したのは、ちょうど小腹が空いてくる頃合いでした。

 聖徳太子に登用された遣隋使から帰国後、出家して僧侶となった小野妹子が仏前に花を供えた故事を起源として、足利将軍義正の時代に生け花の原型が発祥した地とされるのが、池坊華道会の本部に隣接する「頂法寺 六角堂」です上画像

 大阪四天王寺建立のため、用材を求めて京都入りした聖徳太子により、582年(用明天皇2)に建立されたと伝わります。

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 仏教用語の六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)から生じる欲を捨て去り、修行によって功徳を積み、不浄なる物を遠ざけ、六根清浄(ろっこんしょうじょう)の境地に至らんとする願いを込めたとされるのが多重構造の六角形をした本堂上画像

 1,400年前に遡る創建以来、幾たびかの焼失を経て、現存する本堂は1877年(明治10年)に再建されています。

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 聞いてはいたものの、軽いカルチャーショックを覚えたご飯のおかずとしてのお好み焼き、必修科目のたこ焼き&明石焼、ソース二度漬け禁止の串カツ、薄口しょうゆとダシが利いたかけ汁に角とコシがない麺に甘いお揚げが定番の大阪おうどんなど、食い倒れの街ならではの味は体験済み。

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【Photo】50回以上に及んだ大阪空襲では、大阪府下で1.5万人が犠牲となった。まだ焦土が広がっていた大阪ミナミ千日前で1946年(昭和21)に創業した「おかる」では、マヨラーならずとも、マヨネーズは是非もので。ラテアートが脚光を浴びるずっと以前から、2代目女将安達佳代子さんが始めたお好み焼きマヨアートも味わいたい〈左画像〉 休日は電話予約不可で長蛇の行列ができる「味乃屋」。お好み焼き・ネギ焼き・焼きそばと何を食べても美味。+280円でご飯・汁物・漬物が付く〈右画像

 難読地名で知られる十三(じゅうそう)ほか、京橋、鶴橋、福島から地獄谷にかけてなどのディープなエリアも徘徊。ネタは貯め込んでいるものの、Viaggio al Mondoではここまでスルーしてきました。

 正攻法を避けてきた庄イタゆえ、初の京都ネタとしてご紹介するのは、昨年の夏、洛北・貴船で食した川床料理でも、北前船での往来があった庄内では馴染み深い南禅寺の豆腐料理でも、湯葉懐石でもありません。

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【Photo】祇園祭後祭(あとまつり)に繰り出す山鉾を1本の釘も使わずに縄で組み上げる伝統の鉾建てを見学後、街の喧騒を離れて洛北・奥貴船に移動。割烹旅館「兵衛」の川床料理は、涼しげな瀬音と緑に包まれる雰囲気こそが何よりのご馳走

 昨年4月、関西に居を移してから、オン・オフを問わず京都を訪れたのは25回ほどでしょうか。日本を代表する国際観光都市は、今や完全に売り手市場。関西の他都市との比較において、お世辞にもコストパフォーマンスが高いとは言えないため、京都での食事は慎重を期さねばなりません。

 一度だけ、鯛茶漬けとおばんざい数種を京都駅近くで頂きましたが、それは100年前に大政奉還が行われた二条城や西本願寺を訪れた昼に「Pizza Mercato Kyoto ピッツァ・メルカート・キョウト」で、発酵したピッツァ生地でできたビリケンさんを彷彿とさせるピッツァイオーロ東郷智宏氏下左のマリナーラ1枚下右と、連れが持て余したマルゲリータ1/3枚を食し、それが消化しきれていなかったが故。

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 冷蔵技術が発達する以前は、鮮度が良い魚介の確保が困難であったがゆえ、和の調理法が発達した京都においても、食指が伸びるのは、我が郷里ピエモンテのみならずイタリア各地の料理がメインで、そしてまれに肩ひじ張らないビストロ系フレンチといった具合です。

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 池坊華道会には13時に伺うことになっており、正午まで少し時間があったため、早めの腹ごしらえをすることに。そこで予定通り四条通に面した大丸京都店の脇道を入ってすぐ左手にある「サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都」を訪れました。

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【Photo】二階に虫籠窓を配し、一階の店舗部分は格子窓ではなくショーウイーンドーに改装された京町家造りのサンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都。1612年にフィレンツェで創業した現存する世界最古の薬局「Officina profumo-farmaceutica di Santa Maria Novella サンタ・マリア・ノヴェッラ」のハンドペイントによるグロテスク文様を施したデルータ焼きの薬壺やクラシックな意匠の製品が京都の家並みと調和する

 フィレンツェ本店から正規代理店を介して届く自然由来の原料から抽出した高貴な香り漂う製品を扱うサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局 《2008.7拙稿「典雅なイタリアの遺香 ~ i profumi di antica Italia」参照》

 東京・大阪のみならず、札幌・仙台・福岡など日本各地で13店舗を展開します。2007年OPENのリストランテ「GIAG GIOLO GINZAジャッジョーロ銀座)」を除けば、サンタ・マリア・ノヴェッラ名古屋店のように店舗兼ハーブティーサロンではなく、店舗に本格的なリストランテが併設されるのは、世界中でも京都店のみ。2004年(平成16)12月にOPENした京都店の存在は、大阪転勤前から認識はしていました。

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【Photo】サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のクーポラを覆う葺き瓦としても使われた良質のテラコッタの産地で、フィレンツェの南方15kmほどにあるインプルネータ製の壺と花が出迎えるサンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都のエントランス。右手がショップ。正面奥がリストランテ。ともに出入口がサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局では唯一と思われる引き戸であるのは京都ならでは

 祇園祭の期間中最大の呼び物、山鉾巡行を控えた宵山の日、幾つもの山鉾が並ぶ四条烏丸を訪れた折、巡行の先陣を切る長刀鉾が陣取る四つ辻近くで、六角堂まで歩いて10分とかからない店を確認。京都とは姉妹都市であるフィレンツェのエッセンスを盛り込んだイタリア料理にありつこうと目論んだのです。

 平日のため事前に予約はしていませんでしたが、その日一番乗りで案内されたのが、オープンキッチンに面したカウンター席。ほどなく埋まったテーブル席を含め、庄イタ以外は、はんなりした女性客ばかりでした。

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【Photo】テーブル席最大20席+カウンター6席に対し、柿谷修平シェフ以下、木曜昼に訪れたこの日の厨房スタッフは総勢4名。「あまり今日は時間がないので」と耳打ちした女性ホールスタッフ2名が心地よいサービスをしてくれた。泡立つフルートグラスの液体は、仕事中ゆえ、オーガニックの辛口スパークリングぶどうジュース(念のため付け加えるとノンアルコール)

 紅一点とは逆のこういったケースでも物怖じせず食事が喉を通るのは、こうしたシチュエーションの場数を踏んでいるからなのか、それとも単に面の皮が厚いからなのか。

 その判断は皆さまにお任せし、この日頂いたコース料理「Completeコンプリート」をおさらいしましょう。

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Santa_Maria_Novella_Tisaneria.jpg 素材を吟味し、食べることで健康になることがコンセプトだというサンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都。

 これは、六根における鼻根と舌根(嗅覚と味覚)を研ぎ澄まし、力がみなぎる健全な食材の食感や店の落ち着いた雰囲気を感じること(触覚や感覚)を通し、六根清浄の境地へと至る体験が可能だということでしょう。

・1皿目「オニオングラタンスープ」
 フランス料理でもお馴染み。そのルーツはフィレンツェの郷土料理「Carabaccia カラバッチャ」。カテリーナ・ディ・メディチの嫁ぎ先であり、当時は手づかみで食事をしていたフランス王家に持ち込んだ一つが、ヴェジタリアンだったダ・ヴィンチも好物だったというこの料理と洗練されたテーブルマナー。玉ネギを甘辛く煮込み、バゲットと溶けるチーズを加える
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・2皿目「アサリのフラン 菜の花のソース」
 アサリの出汁に生クリームを加えた具なし洋風茶わん蒸し。ほろ苦い菜の花がアクセントに

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・3皿目「Tisana di insalata(25種類の野菜とハーブのインサラータ)」
 寒鰤カルパッチョ入り上賀茂・池西農園産のセルバチコ・西洋黒ダイコン・サラダからし菜・安納芋・カリフラワー・プチトマトなど彩り豊かな25種の野菜とハーブのサラダ

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・4皿目「畑菜とイタヤ貝のペペロンチーノ・カラスミ風味」
 乳化した塩味のオイルがスパゲッティと良く絡み、冬が旬の京野菜「畑菜」と暖流系の二枚貝「イタヤ貝」の旨味を増幅させるカラスミの香り

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・5皿目「養老豚とサルスィッチャのポトフ カルタファタ仕立て」
 岐阜・養老山麓で飼育された養老山麓豚の腿肉をホロホロと崩れるほどまで煮込み、自家製サルスィッチャと芽キャベツや根菜と煮込んだポトフ。料理が運ばれてきた時点では耐熱ラップで包んであり、鉄鍋の上でグツグツと沸き立つポトフをまずは視覚で楽しみ(☞六根でいうところの「眼根」の功徳!!)、封を解くと美味しそうな香りが一気に立ち込める仕掛け

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・6皿目「八ヶ岳天然水のかき氷 京都・和束町産抹茶とともに」
 材料は二つのみ。天然の冷気だけで2週間から20日を要し、不純物が入らぬよう手数をかけて製造する山梨「蔵元 八義」から仕入れる南アルプス八ヶ岳南麓の硬度が低い伏流水から作る天然氷。そして京都府の南端に位置する宇治茶最大の産地、相楽郡和束町(わづかちょう)で有機栽培された碾茶(てんちゃ)。頭がキーンとならないサックサク&フワフワの口当たりの天然氷と抹茶の甘味と香りが調和。見事な引き算のお手前。

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・〆「サンタ・マリア・ノヴェッラのハーブティー」
 通常はエスプレッソをお願いする〆。この日ばかりは、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会で医療救済事業を行ったドミニコ会修道士たちが編み出した処方をルーツとする癒しのハーブティーを所望。玉ネギのスライスをトッピングして焼き上げた自家製丸型フォカッチャは、残ったペペロンチーノのオイルとポトフのスープを吸わせて完食

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 こうして〝花より団子〟な昼ご飯を終え、池坊華道会へ。


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 まだ手が出せる価格ゆえにリストランテ隣のショップで取り置きをお願いしていたのが、大ぶりなセラミックのカップ

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【Photo】フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局本店には、彩色テラコッタ製の薬壷や、歴代の修道士が書き記した処方など、400年の歴史を刻んできた品々を展示するスペースを併設。日本国内のサンタ・マリア・ノヴェッラでは、薬剤の保管に用いられた薬壷のレプリカを取り扱っている上画像。高さ32cmの小さい方でも、お値段はそれなり

 フィレンツェの西15kmほどにあり、13世紀まで起源が遡るマヨリカ陶器の街、モンテルーポ・フィオレンティーノ製です。

 陶器製の茶漉しと蓋付きでティーポットの役割も果たす優れモノ。ハンドペイントならではの伝統的な絵柄の装飾が施され、ワンアンドオンリーな魅力を放っています。

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 数量限定で入荷した京都店には色合いが微妙に異なる2個だけが残っていました。選んだのは色合いが淡い方上画像。花の都・芸術の都フィレンツェが誇る伝統工芸品コレクションがまた一つ、こうして庄イタの手中に収まったとさ。めでたしめでたし。

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サンタ・マリア・ノヴェッラ・ティサネリーア京都

・住:京都市中京区 東洞院通四条上ル 阪東屋町675
・Phone:リストランテ 075-254-8692  ショップ 075-254-8691
・営:昼 11:00~15:00(L.O. 14:00)
   夜 18:00~22:00(L.O. 21:00)月曜定休
・URL:http://www.smn-tisaneria-kyoto.jp
Pranzo ランチコース
  ・Rapide ラピード 1,800円(税別・以下同様)
     (アミューズ・パスタ・ジェラート)
  ・Complete コンプリート 4,000円
     (前菜3品・パスタ・メイン・ドルチェ・ドリンク)
  ・Degstazione デグスタツィオーネ 6,000円
     (前菜4品・パスタ2品・メイン・ドルチェ・ドリンク)
Cena ディナーコース
  ・Complete コンプリート 6,800円(税・サ別・以下同様)
     (小さな前菜・前菜2品・パスタ2品・メイン・ドルチェ・ドリンク)
  ・Degstazione デグスタツィオーネ 8,800円
     (前菜4品・パスタ・メイン2品・ドルチェ・ドリンク) *ほかアラカルト各種
 

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