あるもの探しの旅

« Dicembre 2018 | メイン

2019/01/01

普段使い版 白いダイヤモンド

 Felice anno nuovo a tutti!
 皆さま新年おめでとうございます。
 
 2007年(平成19)に始動した「Viaggio al Mondo~あるもん探しの旅」。
早いもので12年目を迎え、平成最後の年となる2019年で干支も一巡。イノシシの如く今年も駆け巡ります。ご愛顧のほどよろしくお願いします。

diamante_line.jpg

お手軽な朝のプチ贅沢


 〝白いダイヤモンド〟ことイタリア・ピエモンテ州産の白トリュフは、昨シーズン当初不作で100g当たりの取引き相場は€300(37,500円)でしたが、今季は€150~€170(18,750円~21,250円)で推移。昨季の半値ほどといっても、気軽に口にできる代物ではない高級食材に変わりはありません。

giuliano_tartufi-ring.jpg 前回・前々回と2回続きでそれなりの出費を伴う白トリュフまみれ & 銘酒オンパレードの内容となりました。〝白トリュフなど自分には縁遠い話だ〟と、鼻白んだ方がおいでかもしれません。

 そこで今回は庄イタが普段使いしており、1,000円+αで家庭料理に白トリュフのリッチな香りを添えるお手頃な食材をご紹介しましょう。

 毎朝のシンプルなスクランンブルエッグや半熟目玉焼きが一変、プチゴージャスな気分が味わえる一品に変身するはずです。

diamante_line.jpg

Cane-Lagotto-Romagno.jpg 毎年9月21日の白トリュフ収穫解禁から、最盛期の10月から11月にかけては気もそぞろ。巷(ちまた)から届く白トリュフシーズン到来を告げるお誘いに「パブロフの犬」状態になる庄イタ。

 かくも庄イタが白トリュフの香りに敏感なのは、前世ではピエモンテの森でポプラ・ナラ・オークなど照葉樹の周辺を嗅ぎまわるトリュフ犬だったからなのかも。

【Photo】黒い瞳がキュートなトイプードルにはルックスで一歩引けを取るも、性格は社交的で主人に忠実。穴掘りが好きで鼻が利くイタリア原産の「ラゴット・ロマニョーロ」はトリュフハントにピッタリな犬種のひとつ。庄イタの前世はこんな感じ?

 地中深くに潜む白トリュフの香りを探知するや、高ぶる感情そのままに尻尾を激しく振り、前足で〝ココ掘れワンワン〟。収穫の手柄はご主人様に譲り、芳香を漂わせる白いダイヤモンドを地中から見つける度、褒めちぎられ、ご褒美のビスケットにありつけた遠い過去の習性がDNAに深く刻まれているのでしょう。

 日本ではトリュフハントはブタが行うという俗説がまかり通っていますが、それは遥か遠い中世・ルネッサンス期から第二次大戦前のイタリア、ないしはフランスのごく一部に限った話。現在は図体が大きく気性が荒いブタよりもずっと飼いやすく、主人に従順な賢い犬がトリュフ探しに欠くことができない存在の首座に就いています。

Perigord-cochon-truffe.jpg【Photo】フランス中西部ペリゴール地方で19世紀に行われていた黒トリュフハントを撮影したアンティーク・ポストカード。庄イタにとっては言葉すら聞き取れずシンパシーを感じない縁遠い国ゆえ、前世がトリュフ豚だった(!!)などという悪夢のような話は2000%ない。Comment allez-vous? désolé mais.

tanti-cani-line.jpg


 霊長目ヒト科へと転生した現世はさておき(ワンコだったかもしれない)前世では職務に忠実だったためか、獲物の香りは定期的に嗅いでおかないと、どうも落ち着きません。

 さりとて欲求の赴くまま、シーズンを通して本物の白トリュフを常食しようものなら、あっという間に破産してしまいます。

 現実的な解決策としては、代用品にお出まし願うしかありません。〝芸能人は歯が命by Apagard〟ならば〝白トリュフは香りが命〟。
 
tuber-magnatium-pico-pescerosso2018.jpg 北部ピエモンテ州クーネオ県アルバで1928年から開催され、今季で88回目を迎えた白トリュフ見本市ほど歴史が長く、また大規模ではありませんが、マルケ州、トスカーナ州、エミリア・ロマーニャ州などの中部から、ラツィオ州、モリーゼ州などの南部まで白トリュフ祭りが催されており、その産地はイタリア各地に及びます。

 乾燥を防ぐドーム型ガラス容器を開け放つや否や、擦り下ろす前から部屋中に香りが拡散するのがアルバを頂点とする白トリュフの凄さ。

Ponzio-crema-tuber-magnatum-pico.jpg

 アルバのトリュフ専門店「Tartufi Ponzio タルトゥフィ・ポンツィオ」で購入した10月中旬の最も出来が良い時季のアルバ産白トリュフを99%使用したという瓶入りのペースト上画像は、ごく少量でも十分な香りの密度といい、開封後4ヵ月ほどで使い切るまで衰えない持続性といい、実に素晴らしい品質でした。

 強いて欠点を探せば、希少価値の高さゆえ、30g容量で€85(≒ 10,625円)と値が張ること。そして日本では入手困難であることでしょう。

※ 再生時に音声が流れます

 多彩なイタリア製品を取り揃え、阪急百貨店梅田本店で秋に催された「イタリアフェア2018」は、北イタリアがテーマでした。イートインの呼び物は1日限定100食の「アルバ産白トリュフ風味のタヤリン」。一皿6,480円という値付けに尻込みされた方も少なくなかったのでは?

diamante_line.jpg

 Viaggio al Mondo~あるもん探しの旅「プロフィール」をご覧いただければ明らかなように、ライフスタイル自体がイタリアナイズされている庄イタ。たとえ毎年アルバには行けずとも、あるいは年に1回の百貨店催事ではなくとも、常備品の調達ルートは確保してあります。

sale-tartufo-bianco.jpg

 幸いなことに現代のテクノロジーをもってすれば、白トリュフに限りなく近い香りを化学的に再現することは可能です。高嶺の花をぐっと身近に引き寄せる〝リーズナブル版白いダイヤモンド作戦〟で使用するツールこそが、香り付けされたオイル、塩、ペースト、バターなど。

ori-di-langha-sale.jpg 日本でいう〝香りマツタケ、味シメジ〟をイタリアに置き換えれば〝香り白トリュフ、味ポルチーニ〟となります。

 そう、いわく言い難い圧倒的で濃密な香りこそが、多くの人を魅了してやまない白トリュフ最大の魅力。

 そこで用立てたのが、白トリュフ塩「Sale con Tartufo Bianco サーレ・コン・タルトゥフォ・ビアンコ」。

 勤務先近くのモンテ物産アンテナショップ「Pico ピーコ」半期に一度のセールでお安く購入しましたが、通常は1,500円前後の実勢価格で入手可能です。

 地中海に面したフランス・ブルターニュ地方ゲランド産の海塩に、フリーズドライ加工したアルバ産白トリュフ(Tuber magnatum Pico)1.5%相当を混ぜ込み、白トリュフ特有の香気成分である2,4-ジチアペンタンなどの香料を加えた製品です。

ori-di-langa-sale2.jpg

 製造元の「Ori di Langa オーリ・ディ・ランガ」は、アルバ市街地からタナロ川を越えて北西へ5kmほどのピオベジ・ダルバで1980年に創業したトリュフ専門の食品加工業者。

ori-di-langa-sale3.jpg フリーズドライを施しているため、白トリュフは0.3%の重量しかありませんが、素材の持ち味を増幅させる香料の恩恵もあり、瓶の蓋をきつく締めていても漏れ出てくる強烈な白トリュフの香気は、香り付けという目的を達するには充分。

 塩ゆえ摂取量には気を使いますが、スクランブルエッグなら一つまみから二つまみ程度振りかければOK。30g容量とコンパクトなため〝マイ塩〟的に外食する時にも活躍してくれます。

 パッケージには開封から1カ月以内で食べきるよう指示がありますが、実際には数カ月間は香りが飛ぶことなく使えます。 

diamante_line.jpg


acqualagna-sale-tartufo.jpg

 かたや拙宅の最寄りである阪急電鉄神戸線夙川(しゅくがわ)駅構内の食料品店「成城石井」で購入したのが「Sale al Tartufo サーレ・アル・タルトゥフォ」(50g/税込1,500円)。

 こちらは地中海の真ん中に浮かぶサルデーニャ島産の天日海塩を220℃で高温焼成。マグネシウム由来のえぐみが無い塩味にイタリア中部マルケ州ペーザロ・エ・ウルビーノ県Acqalagnaアクアラーニャ産のトリュフ風味が重なります。

sale-al-tartufo2.jpg 四方を海に囲まれたサルデーニャ州は、トラパニを擁するシチリア州と並んで製塩業が盛ん。

 そしてアペニン山脈の山懐に抱かれたアクアラーニャは、中部イタリア地域においてはアルバに引けを取らぬ白トリュフの一大集積地です。

 採取量の減少傾向も手伝って高値を呼ぶアルバ産白トリュフ。秋を迎える頃になると深い霧に包まれるランゲの森で採取されるはずが、5m先すら見通せない霧の先はアクアラーニャの森に繋がっているケースもあるというまことしやかな噂も。

 製造元のイタリア食品輸入業者「アーバ・アンド・イデア」によれば、香料は使用しているものの、開封後は長期保存せず使い切ってほしいとのこと。

diamante_line.jpg

 白トリュフのお手頃な代用品として庄イタお薦めの筆頭格が、エキストラヴァージンオリーブオイル+乾燥白トリュフ+香料の三位一体が生み出す高貴な香りが長く持続する実用性の高い白トリュフフレーバーオイルです。

giuliano-tartufi-olio.jpg コチラは靭(うつぼ)公園近くのイタリア食材専門店「Officina del Gusto オフィチーナ・デル・グスト」でお勧め頂きました。

 昨年4月、JR大阪駅構内北側の大型商業モール「ルクア大阪」B2Fに出現したイタリア食材やドルチェ、飲食コーナーが豊富に揃う「キッチン&マーケット ルクア大阪店」でも取り扱いがあります。

 イタリア中部ウンブリア州ペルージャ県ピエトラルンガで1991年に創業した「Giuliano Tartufi ジュリアーノ・タルトゥフィ」製で、100ℓ容量の1本がオフィチーナ・デル・グストでは1,300円台とお手頃プライス。

※ 再生時に音声が流れます

Cuore verde d'Italia(イタリアの緑の心臓)〟と呼ばれるウンブリア州は良質なオリーブオイルの産地。黒だけでなく白トリュフも採れるピエトラルンガでは、毎年10月にジュリアーノ・タルトゥフィもブース出展する「Mostra Mercato del Tartufo e della Patata Bianca(=トリュフとジャガイモ見本市)」が催されます。

 使い勝手の良いこの白トリュフフレーバーオイル。オイルにしろ、バターにしろ、さまざまな商品を試してきた中では最後まで香りが飛ばないため、目的に適った商品といえます。

 このオイルと白トリュフ塩さえあれば、盛り付けの最後にさっとひと掛けするだけで効果絶大なのです。

 実証実験のため〝みんなでトリュフ放題〟なる企画を実施中の芦屋市にある某ファミレスチェーンGに初潜入を試みました。

gast_toruf-soup.jpggast_2.jpg

 白トリュフオイルを使用しているというトリュフクリームスープを注文しましたが、〝放題〟と呼ぶには、白トリュフの香りが物足りなさすぎ(笑)。

 税抜299円というお手頃価格から予想はしていましたが、読み通りの展開でした。そこで懐から取り出したのが、念のため持参した必殺ジュリアーノ・タルトゥフィ製の白トリュフオイル。上左画像 さっと一振りするだけで、触れ込み通り芳醇な白トリュフが香るキノコスープに劇的に変身!上右画像

2006_alba-fiera-tartufo.jpg アルバの白トリュフ見本市会場で食べたこのフレッシュ白トリュフたっぷりな目玉焼き上画像そのままのイメージに毎朝の一皿を変身させることだって簡単にできちゃうのですよ。

baner_decobanner.gifブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

Gennaio 2019
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

archive.gif

Copyright © KAHOKU SHIMPO PUBLISHING CO.